開示日時:2022/06/03 12:00:00
損益
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | EPS |
2018.12 | 0 | -506,300 | -506,300 | -103.53 |
2019.12 | 0 | -427,000 | -429,400 | -87.97 |
2020.12 | 2,700 | -418,400 | -418,400 | -107.2 |
※金額の単位は[万円]
株価
前日終値 | 50日平均 | 200日平均 | 実績PER | 予想PER |
1,231.0 | 1,373.46 | 1,724.615 | – | -28.09 |
※金額の単位は[円]
キャッシュフロー
決算期 | フリーCF | 営業CF |
2018.12 | -524,500 | -514,800 |
2019.12 | -507,300 | -497,000 |
2020.12 | -425,800 | -394,500 |
※金額の単位は[万円]
▼テキスト箇所の抽出
2022 年6月3日 各 位 会 社 名 株 式 会 社 ヘ代表者名 代表執行役社長 CEO 鍵ス 尚 ( コ ー ド 番 号 : 4 5 9 3 東 証 グ ロ ー ス ) 本忠オリ兵庫医科大学と eNK 細胞を用いた中皮腫に対するがん免疫細胞療法 に関する共同研究契約締結のお知らせ 当社は、iPSC 再生医薬品分野において、固形がんを対象に、遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家 iPS 細胞由来 NK 細胞*1(開発コード:HLCN061、以下、eNK 細胞と言います。)を用いた次世代がん免疫細胞療法の研究・開発を推進しております。 この度、兵庫医科大学(所在地:兵庫県西宮市、学長:野口光一、研究担当者:呼吸器外科学 講師 松本成司)と、eNK 細胞を用いた中皮腫*2 に対するがん免疫細胞療法に関する共同研究契約を締結しましたので、お知らせいたします。 本共同研究では、eNK 細胞の中皮腫に対する抗腫瘍効果について、ヒト由来中皮腫細胞を用いて in vitroおよび in vivoで評価を行う予定です。兵庫医科大学の付属病院内には、中皮腫をはじめとする石綿関連疾患を中心とした胸部悪性腫瘍全般を担当する「中皮腫センター」が設置されています。悪性胸膜中皮腫の治療症例数では全国でもトップレベルであり、中皮腫に対する治療や研究において様々な知見と経験を有しています。中皮腫は、希少がんとして、未だアンメットメディカルニーズが高い疾患です。eNK 細胞の中皮腫に対する抗腫瘍効果の評価を実施し、有効な治療法の研究・開発を進めて参ります。 また、当社では、これまで自社研究により、eNK 細胞の作製に成功するとともに、eNK細胞がヒト肺がん細胞生着マウスやヒト肝がん細胞生着マウスに対して抗腫瘍効果を有することを確認しました。さらに今後の治験製品の製造を想定し、効率的かつ安定的な eNK細胞の大量生産が可能な三次元培養法(バイオリアクターを用いた三次元灌流培養法)を確立いたしました。今後、これらの技術をベースとした CPC(細胞加工製造用施設:Cell Processing Center)の本格稼動を予定しており、治験に向けた準備をさらに進める予定です。 がん疾患は、分子標的薬やがん免疫療法の登場により、その治療成績の向上が見られていますが、未だ治療効果の低い疾患領域です。当社は引き続き固形がんに対する有効な治療法の研究・開発を推進いたします。 本件による当社連結業績への影響はありません。今後、開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。 以上 1 NK(ナチュラルキラー)細胞は、人間の体に生まれながらに備わっている防衛機構で、がん細胞やウイルス感染細胞などを攻撃する白血球の一種です。さらに白血球の分類においてはリンパ球に分類されます。NK 細胞を用いた治療の有効性としては延命効果、症状の緩和や生活の質の改善、治癒が期待されています。 *1 NK 細胞 *2 中皮腫 肺や腹部の臓器は、胸膜・心膜・腹膜といった膜に覆われており、これらの膜のことを中皮といます。この中皮から発生する悪性の腫瘍のうち、胸膜に発生するものが悪性胸膜中皮腫と呼ばれ、その発症にはアスベスト(石綿)が関与していることが知られています。 ■兵庫医科大学について 1972 年の開学以来、学生教育、医学研究、先端医療の発展に努めています。近年は医師国家試験合格率トップレベル校として名を連ね、卒業生は全人的医療を担う良医として国内外で活躍。開学 50 周年を迎えた 2022 年4月には、薬学部、リハビリテーション学部、看護学部を新設し、医学部を含めた4学部を擁する医系総合大学として生まれ変わりました。 研究面では、大学統合を機に研究に関わる一元化組織として「社学連携・研究推進センター 産官学連携・研究推進部門」を立ち上げました。本部門を中心に研究・臨床での強みを活かし、積極的に産官学連携を推進することで、医療・産業・福祉への還元による社会貢献を果たすことをめざしています。 ■株式会社ヘリオスについて 再生医療は、世界中の難治性疾患の罹患者に対する新たな治療法として期待されている分野であり、製品開発・実用化へ向けた取り組みが広がり、近い将来大きな市場となることが見込まれています。ヘリオスは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)等を用いた再生医薬品開発のフロントランナーとして、実用化の可能性のあるパイプラインを複数保有するバイオテクノロジー企業です。2011年に設立、2015年に株式上場(東証グロース:4593)し、再生医薬品の実用化を目指して研究開発を進めています。 独自の遺伝子編集技術を用いて免疫拒絶のリスクを低減する次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(UDC: Universal Donor Cell)を作製し、がん免疫領域、眼科領域、肝疾患等において、iPS細胞技術を用いた新たな治療薬の創出のための取り組みを進めています。iPS細胞由来の再生医療等製品としての第一候補であるHLCN061は、固形がんに対する殺傷能力を遺伝子編集により強化した次世代のNK細胞治療薬です。また、現在、体性幹細胞再生医薬品を用いて日本国内における脳梗塞急性期および急性呼吸窮迫症候群に関する治験を実施しています。(詳細はhttps://www.healios.co.jp/をご覧ください) ■ヘリオス eNK細胞について eNK 細胞は、遺伝子編集技術により細胞傷害活性の増強だけでなく、患者免疫細胞のリクルート(呼び込み)や固形がんへの浸潤特性も強化された、当社独自の遺伝子編集 iPSC-NK 細胞プラットフォームです。 当社では、自社研究の成果として、eNK 細胞の作製に成功するとともに、eNK 細胞がヒ2 ト肺がん細胞生着マウスやヒト肝がん細胞生着マウスに対して抗腫瘍効果を有することを確認しました。また、国立研究開発法人国立がん研究センターと現在共同研究にて、国立がん研究センターが保有する複数種類のがん種に由来する PDX(Patient-Derived Xenograft:患者腫瘍組織移植片)マウスを用いて eNK 細胞の抗腫瘍効果等の評価を進めております。さらに、国立大学法人広島大学大学院と、eNK 細胞を用いた肝細胞がんに対するがん免疫細胞療法に関する共同研究を進めております。当社は、治験の開始に向けて、eNK 細胞が抗腫瘍効果をより発揮しやすい固形がんの種類の探索・評価を進めています。 本件に関するお問合せ先 コーポレートコミュニケーション室 ir@healios.jp 3