カプコン(9697) – 株式会社カプコン_統合報告書2021_1/3

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開示日時:2022/05/23 00:30:00

損益

決算期 売上高 営業益 経常益 EPS
2018.03 9,451,500 1,603,700 1,569,300 49.95
2019.03 10,003,100 1,814,400 1,772,300 57.73
2020.03 8,159,100 2,282,800 2,283,600 74.7
2021.03 9,530,800 3,459,600 3,422,100 116.74

※金額の単位は[万円]

キャッシュフロー

決算期 フリーCF 営業CF
2018.03 3,180,400 3,472,100
2019.03 1,764,200 1,984,700
2020.03 1,994,100 2,227,900
2021.03 1,150,300 1,462,500

※金額の単位は[万円]

▼テキスト箇所の抽出

株式会社カプコン 統合報告書2021カプコン統合報告書2021EXPANDING VALUE証券コード 9697財務・非財務の価値創造財務・非財務の価値を創造し続けています8期連続の営業増益を達成AIや通信など、先端技術の進歩に伴い、ゲーム業界は日々進化・投資家層の拡大を図り株式分割を行いましたが、業績の向上と変化を続けています。当社はこの変化を好機と捉え、開発体制のともに安定的に上昇しています。株主の皆様へ報いるため、持続強化やデジタルへの対応を進めてきた結果、2021年3月期まで的な業績成長により、引き続き企業価値(時価総額)を高めていき8期連続での営業増益を達成しています。また株価においても、ます。2018年4月1日、2021年4月1日と、当社株式の流動性の向上と時 価 総 額 株 価(億円)(円)営 業 利 益(百万円)毎期10%の利益成長により企業価値を向上2018年3月末3,376億円株式分割1:22014年3月末1,326億円 2014年3月末1,958円2018年3月末4,985円10,29910,58212,02913,65022,82716,03718,144株式分割1:22021年4月末9,616億円2020年4月末3,550円42,000百万円34,596201420152016201720182019202020212022(計画)(3月31日に終了した各事業年度)01CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021世界中の人々に笑顔や感動を提供当社は1983年の創業以来、ゲームというエンターテインメント楽しまれ、当社のゲームソフト流通量はデジタル販売を中心に右肩を通じて、人々に笑顔や感動を提供し続けてきましたが、近年では上がりで増加しています。当社はこれからも高品質なエンターインターネットやPC、スマートフォンの普及により、「ゲーム専用テインメントの提供を通じ、世界中の人々のクオリティ・オブ・ライフ機が無くても」、「家に居ながらにして」、「あらゆる国や地域で」向上に資するべく事業活動に邁進します。ゲームが楽しめるようになり、現在では200を超える国や地域で総販売本数(千本)デジタル販売本数(千本)200超の国と地域にゲームを供給年間販売1億本を目指す32,000千本26,500千本30,10023,15024,40025,30025,50020,55017,50015,00013,00015,30012,90019,4009,0004,8005,0006,100201420152016201720182019202020212022(計画)(3月31日に終了した各事業年度)CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 02企業理念遊文化をクリエイトする感性開発企業・カプコン当社は、ゲームというエンターテインメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、人々に「笑顔」や「感動」を与える「感性開発企業」を基本理念としています。1983年の創業以来、世界有数のソフト開発力を強みとして多くの作品を展開してきました。キャラクターやストーリー、世界観、音楽など、多彩な要素の一つひとつがクリエイティビティの高い芸術作品であるゲームコンテンツは、心豊かな社会づくりを支援するとともに多彩なメディアにも活用されています。当社は今後も世界一面白いコンテンツで社会や人々を幸せにできる企業となることを目指します。世界中に笑顔や感動を贈り心豊かな生活に貢献グローバルでのゲームユーザー拡大平等で、貧困のないゲームを心から楽しめる環境づくりに貢献高品質コンテンツを継続的に開発、提供収益の安定した創出SDGsを踏まえ、ESGの取り組みを推進co n te n ts価値創造ストーリー最新クリエイティブレポート編集方針01 財務・非財務の価値創造03 企業理念05 価値創造の歴史07 主な知的資産(IP)09 IPの有効活用11 世界有数の開発力12 デジタル戦略の成果13 ESGハイライト15 価値創造モデル17 財務ハイライト19 事業セグメント別ハイライト23 中長期ビジョン中長期の成長戦略25 CEOコミットメント35 COOが語る成長戦略43 CFOが語る財務戦略03CAPCOM INTEGRATED REPORT 202147 開発トップが語る開発戦略49 『モンスターハンターライズ』53 人材育成と環境整備持続的成長の基盤(ESG)55 ESG情報56 環境とカプコン57 社会とカプコン63 コーポレート・ガバナンス63  役員紹介65  コーポレート・ガバナンスの体制と  取り組み73  社外取締役メッセージ財務分析・企業情報75 ゲーム業界と当社の特性77 連結財務指標11年間サマリー79 セグメント情報84 株式情報85 会社概要当社の「統合報告書」は、ステークホルダーの皆様に、中長期的な企業価値向上に向けた取り組みをお伝えし、更なる対話のきっかけになることを目指して発行しています。また、シンプルでわかりやすい表現を目指し、重要な項目について視覚的に内容が理解できるよう趣向を凝らしています。なお、詳しい内容は当社WEBサイトでご覧いただけます。報告期間・範囲報 告 対 象 期 間 は、2021年3月 期(2020年4月1日 〜2021年3月31日)です。ただし、 必要に応じて当期間の前後についても言及しています。データの集計範囲(バウンダリー)は、特に記載しているものを除いて、全て連結決算対象範囲です。目的別検索用インデックス外部環境がわかる P19-20、P75経営者の考えがわかる P25-34、P35-42、P43-46、P47-48成長戦略がわかる P23-24、P29-31、P35-42業績と財務状況がわかる P17-18、P21-22、P43-46、P77-83事業内容がわかる P05-22、P76、P79-83ステークホルダーとの関係がわかる P13-14、P57-62自社・市場分析 P19-22、P75-76世界有数の開発力がわかる P47-48、P49-52、P53-54CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 04屈指の開発力を武器に、大阪から世界へ1983 198419851986198719881989 1990 19911992199319941996199719981999 20001995創成期大ヒットによる事業拡大1983年、大阪市に株式会社カプコンを創業。同年、「ファミリー90年代に「スーパーファミコン」が登場すると、カプコンも家庭用コンピュータ」が登場したが、業務用レベルの高品質なコンテンツソフト開発に本格参入。業務用ゲーム開発のノウハウを活かし多数開発が困難だったため、カプコンは独自のハイスペック基板「CPのヒット作を生み出した。94年には「ストリートファイター」のハリシステム」を用い業務用ゲームの開発・販売を中心に事業を展開。ウッド映画化やアニメ映画化など、ワンコンテンツ・マルチユース戦略が本格化。「スーパーファミコン」用ソフト『ストリートファイターⅡ』を発売。「スーパーファミコン」用ソフト『ブレス オブ ファイア』を発売。199219931996「プレイステーション」用ソフト『バイオハザード』を発売。記録的なロングセラーでサバイバルホラージャンルを確立。価値創造の歴史 カプコンの営業利益推移注) 1983〜1988:12月31日に終了した各事業年度1989〜2021:3月31日に終了した各事業年度 作品の歴史1983開発第1号機(メダル)『リトルリーグ』を発売。1984業務用ビデオゲーム第1弾『バルガス』を発売。家庭用テレビゲーム第1弾、「ファミリーコンピュータ」向けソフト『1942』を発売。19851987「ファミリーコンピュータ」向けソフト『ロックマン』を発売。カプコンと遊文化『ストリートファイターⅡ』が大ヒット全国のゲームセンターで大ブームを引き起こし、対戦格闘ジャンルを確立。1992 年には、eスポ ーツの 先 駆 けとも呼 べる全国大会を両国国技館で開催。© CAPCOM, Shogakukan, ShoPro, TV Tokyo 2002© 2002 CONSTANTIN FILM PRODUCTION GMBH /NEW LEGACY FILM LTD.自社コンテンツのマルチユースを本格化「バイオハザード」のハリウッド映画化をはじめ、子供向けには「ロックマンエグゼ」をTVアニメ・映画化することで、ゲーム発コンテンツのブランド化を推進。「CPシステム」独自開発した高性能な基板により、世界最高の品質で描かれる奥深い世界観やゲーム性がユーザーを魅了し、以降業務用、家庭用の両領域でヒットを連発。05CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021198819912002価値創造ストーリー34,596百万円20012002200320042005200620072008201220132014201520162017201820192009 2010 201120202021欧米でのシェア拡大デジタル・グローバル化2000年に株式を東京証券取引所市場第一部に上場。2000年代ゲーム機の本格的なインターネット機能搭載およびPCを通じたゲームには海外で人気を博すコンテンツが次々と誕生。ハリウッド映画プレイの一般化により、ゲーム市場が一部の先進国だけでなく、グ「バイオハザード」が全世界で1億200万米ドルの興行収入を達成し、ローバルへ拡大した。カプコンは、過去作の現行機移植やカタログ現在まで6作続くヒットシリーズになるなど、カプコンブランドがタイトルの継続販売など、早期からデジタル販売への対応を進めた海外へ浸透した。結果、営業利益率、海外販売本数比率が右肩上がりで上昇している。2001『鬼武者』を発売。「プレイステーション 2」用ソフトとして、初の国内100万本販売を達成。「プレイステーション 2」用ソフト『デビル メイ クライ』を発売。「プレイステーション 2」用ソフト『戦国BASARA』を発売。20052006「Xbox 360」用ソフト『デッドライジング』を発売。新型ゲーム機での新作としては異例のミリオンセールスに。『ドラゴンズドグマ』を発売。20122018カプコン史上初、累計1,700万本を突破した『モンスターハンター:ワールド』 を発売。2021『モンスターハンターライズ』、『バイオハザード ヴィレッジ』を発売。高品質なゲーム体験の提供により、全世界で順調にブランド価値を拡大。「協力プレイ」がゲームのスタンダードに『モンスターハンターポータブル2nd』がシリーズ初の100万本を突破。 ゲーム機を持ち寄って協力して遊ぶ「モンハン現象」を巻き起こした。ゲーム販売のデジタル化を加速新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を背景に、ゲームソフトのデジタル販売を加速。創業から38年の間に培った豊富なラインナップで、ステイホームを支援。新たなエンターテインメント、eスポーツへの本格対応2018年より専門部署を設置し、プロ向け、アマ向けの大会をそれぞれ新規に立ち上げるなど、eスポーツの普及を推進。 CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 06202020182007中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)主な知的資産(IP)人気コンテンツ(IP)を基盤にミリオンタイトルを安定して輩出当社は創業以来38年間、常に新しいことに取り組むチャレンジ精神で、多数の人気コンテンツ(IP)を創出してきました。これらのIPは国内のみならず、海外でも多数のファンを獲得しています。 「ロックマン」シリーズ累計販売本数3,600万本(2021年3月期)累計ミリオンタイトル6作品最新作 2018『ロックマン11運命の歯車!!』販売本数 130万本(2021年3月期)初回作 1987『ロックマン』「バイオハザード」シリーズ累計販売本数11,000万本(2021年3月期)累計ミリオンタイトル30作品初回作 1996『バイオハザード』最新作 2021『バイオハザードヴィレッジ』販売本数 450万本(2021年6月末時点)07CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー「モンスターハンター」シリーズ累計販売本数7,200万本(2021年3月期)累計ミリオンタイトル13作品初回作 2004最新作 2021『モンスターハンター』『モンスターハンターライズ』販売本数 480万本(2021年3月期)初回作 1987最新作 2016『ストリートファイター』『ストリートファイターV』販売本数 550万本(2021年3月期)「ストリートファイター」シリーズ累計販売本数4,600万本(2021年3月期)累計ミリオンタイトル13作品CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 08中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)IPの有効活用ワンコンテンツ・マルチユース戦略で収益拡大とブランド価値向上を実現当社の人気コンテンツ(IP)を最大限に活用するワンコンテンツ・マルチユース戦略。これにより、収益向上とリスク分散を両立させる事業ポートフォリオを構築しています。カプコンの優位性向上事業セグメント新作ゲーム多数の自社IPグローバルな人気ゲームを超えた認知より幅広い層への訴求その他事業アミューズメント施設事業アミューズメント機器事業デジタルコンテンツ事業近接分野へ展開ライトユーザーの取り込みハリウッド映画等の映像メディアeスポーツ・イベントキャラクターグッズ、書籍アミューズメント施設遊技機モバイル人気コンテンツ(家庭用ゲーム)ゲーム性音楽マルチユース展開マルチプラットフォーム展開世界観・ストーリーキャラクターオリジナルコンテンツが多様な事業で活躍当社は、保有する人気コンテンツ(IP)を複数のゲームプラットフォームに展開するとともに、映画や舞台などゲーム以外のメディアにも積極的に展開しています。このワンコンテンツ・マルチユース戦 略により、収 益を幾 重にも 享 受でき、リスク分 散 にも 繋 が る事 業ポートフォリオを構築しています。更に、各IPの持つブランド力の更なる向上にも貢献しています。09CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリーブランド力の更なる向上飲食店イベント書籍より幅広い層への訴求ライセンスビジネス品質確保のための協力目的・期間を限定してキャラクターを提供カプコン提携先ライセンス使用料対価商品・サービスエンドユーザーオーケストラコンサート認知度向上キャラクターグッズハリウッド映画© CONSTANTIN FILM Production Services GmbH近接分野へ展開パチスロ機グッズ販売モバイルゲームライトユーザーの取り込み「モンスターハンター」シリーズCAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 10中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)世界有数の開発力/デジタル戦略の成果優秀なクリエイター陣がクリエイティブの源泉世界最先端の開発設備や技術を取り揃えた研究開発拠点をベースに、2,400名を超える自社開発者が、世界トップレベルの面白さを目指して日々、品質の向上に取り組んでいます。開発の強み内製比率80%以上開発の効率性と品質を担保ミリオン超のIP19シリーズグローバルで知名度の高いコンテンツを多数保有開発者数2,400人超国内ゲームソフトメーカーでは最大規模の開発人員11CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリーデジタル化の推進でゲームのビジネスモデルを変革インターネットを通じてゲームソフトを販売するデジタル販売の力を最大限に発揮し、販売による利益率を向上させながら、販売本数と販売地域もどんどん拡大しています。デジタル化によるメリット利益率の向上・10年で約20UPポイント(FY2010-2020の10年間) ストックビジネスが進展・旧作販売本数が583%UP(FY2010-2020の10年間)ゲームソフトの販売エリア200以上の国と地域グローバル販売の伸長・海外販売本数111%UP(FY2010-2020の10年間)CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 12中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)ESGハイライトゲームメーカーとしての社会価値を創造eスポーツの盛り上がりや世界保健機構(WHO)によるゲームまた、「持続可能な開発目標(SDGs)」の「すべての文化・文明は障害の国際疾病認定など、近年ではゲームは単なるエンターテイン持続可能な開発に貢献する」という考えと、当社の企業理念にあるメントではなく、社会的に大きな影響をもたらすものとして認知「ゲームというエンターテインメントを通じて遊文化をクリエイトし、されています。当社は、ゲームメーカーとしてステークホルダーとの人々に笑顔や感動を与える」という考えは近しい理念であると認識健全な関係を構築すると同時に、事業活動を通じて、世界的人材しています。そこで当社は持続的な経済成長および持続可能な社会の育成や新市場の創出により、社会的・経済的価値を生み出すとの両立のため、以下に定める当社ESGの基本方針のもと、ESGにことが、企業としての持続的な成長に繋がると考えています。おいて選出した4つの重点課題に取り組むことで、持続可能な社会づくりへ貢献していきます。ESGの基本方針EnvironmentalE環境SocialS社会GovernanceGガバナンス当社グループは、事業がおよぼす気候変動への人権の尊重と人種、宗教、性別、年齢、性的指向、経営の透明性、健全性を高めるとともに、環境負の影響[CO2・GHG(温室効果ガス)排出等]障害、国籍などによる差別の禁止、弱者保護にの変化に対応できる体制の構築に努め、任意を最小化するとともに、汚染、資源利用などによる不平等の排除を徹底し、従業員の働きやすの委員会の活用などコーポレート・ガバナンス対し、照明のLED化や販売ソフトのデジタル化のい環境づくり、人材の確保および育成を推し進の機能強化による企業価値向上を図っていま推進による資源の削減を図っており、引き続きめるほか、貧困で困窮する子供たちの健全育成す。今後も株主、顧客および従業員などステー取り組みを進めていきます。を願い支援活動を行うなど、地域社会・顧客とクホルダーの皆様のご期待に応えるべく取りの健全な関係の構築に向けた取り組みを進めて組みを進めていきます。いきます。持続可能な開発目標(SDGs)SDGsとは、2015年9月にニューヨーク国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える国連加盟国によって採択された、貧困を撲滅し、持続可能な世界を実現するため、世界で優先的に解決すべき17の目標です。➡詳細は国際連合広報センターの「2030アジェンダ」ページをご覧くださいhttps://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/13CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー重要課題(マテリアリティ)重要課題 1人材の確保・育成重要課題 2ダイバーシティの推進KPIコンテンツ開発者数 (名)・内作比率 (%)KPI女性社員比率・外国人従業員比率 (%)1,9942,1412,0322,285 名2,1422021212274.774.673.079.087.3%4.34.25.65.8女性社員比率 外国人従業員比率 22%6.5%20172018201920202021201720182019(3月31日に終了した各事業年度)2020(3月31日に終了した各事業年度)2021当社では、「世界一面白いゲームを作る」という理念のもと優秀ゲームユーザーのグローバル化に伴い、トップクラスのゲームをな開発者の確保・育成に努めています。商品ラインナップの拡充、開発するには、多様な思考を持った人材を揃えることが重要な要素クオリティ向上のため、毎年100名以上の新卒採用を継続しており、の一つです。そのため、当社ではダイバーシティの推進、とりわけこの10年間で開発者数は約1,000名増加しています。新卒育成の女性や外国人が活躍できる環境を整えています。その結果、両者仕組みづくりや、若手・中堅の重要タイトルへの抜擢、ビジョンの実現に関する数値は継続的に上昇しており、当社の魅力的なコンテンツなど、社員の開発スキルやモチベーションの向上を図っています。➡詳細はP53参照の創出やグローバルでの成長に繋がっています。➡詳細はP61参照重要課題 3社会との健全な関係構築重要課題 4コーポレート・ガバナンスの充実KPI教育支援実施回数 (回)58KPI社外取締役比率 (%)50.045.545.550.050.0%40293214 回20172018201920202021201720182019(3月31日に終了した各事業年度)(3月31日に終了した各事業年度)20202021(3月31日に終了した事業年度)2005年より対応を開始した当社の教育支援活動は、15年以上に一般的にオーナー企業は、迅速な意思決定や柔軟性に優れる一方、渡る活動の結果、一定の認知度を獲得し、2018年3月期からは年間次代への継承が懸念点として挙げられます。そこで当社では、対応件数30件を目安に安定的に実施しています。2021年3月期は「経営の透明化・見える化」を目指し、任意の指名・報酬委員会の新型コロナ環境下により対応件数は減少しましたが、同年度より、設置等、諸種のガバナンス改革を実施してきました。社外取締役を遠隔地での実施も可能となるオンライン授業プログラムを導入積極的に選任しており、2021年3月末時点では全取締役に占めるしました。➡詳細はP61参照社外比率は50%ですが、1名異動に伴い、2021年6月現在では、45.5%となっています。➡詳細はP67参照貧困撲滅へ向けた支援活動ゲームメーカーにとって、子供は自社商品を手に取り遊んでもらえるある「子供の未来応援基金」への寄付を通じ、“顧客”であると同時に、社員となる可能性を持った潜在的な“担い手”子供たちの今と将来の環境づくりを支援していでもあります。ゲームを遊ぶために、安定した環境が必要なことはます。言うまでもありませんが、職業を選択するうえでも教育は必要不可欠です。カプコンは2015年に創設された官民連携のプロジェクトでCAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 14中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)価値創造モデル独自コンテンツの創出を起点に笑顔や感動を提供し、社会課題を解決します当社は、企業理念のもと、「培ってきた資本」と「持続的な成長基盤」を活用し、事業活動を通じて独自の人気コンテンツ(IP)を創出しています。更に、そのIPを様々な分野に展開することで、事業を拡大させています。これらの活動を通じて財務・非財務価値、言い換えればゲームによってもたらされる幸せを提供することで、社会課題の解決にも貢献しています。心豊かな生活への欲求世代や地域間のコミュニケーションギャップ開発投資 253 億円開発人材 2,285 名(ミリオンヒットシリーズ)19シリーズ保有するIP➡ CFOが語る財務戦略/P43➡ 開発トップが語る  開発戦略/P47➡ 主な知的資産(IP)/P07培ってきた資本事業活動社会課題企 画開 発品質管理販売プロモーション人気コンテンツの創出企業理念遊文化をクリエイトする感性開発企業・カプコン産業の新陳代謝持続的成長の基盤地方産業の低迷日本の国際的な地位の低下開発人材の育成と活用➡ 開発トップが語る開発戦略/P47社会との関係お客様・地域社会・従業員・取引先・株主➡ 社会とカプコン/P57コーポレート・ガバナンス➡ コーポレート・ガバナンス/P6315CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー➡ IPの有効活用/P09アミューズメント施設「プラサカプコン」の運営、遊技機の開発・販売、eスポーツ大会の開催などを自社で展開しています。 自社のマルチメディア展開eスポーツ健全なゲーム文化の提供年間ゲーム販売本数3,010 万本➡P02教育支援活動14 回➡P61シニアツアー累計参加者2,582 名➡P58新卒採用163 名➡P476 件➡P60家庭用ゲーム遊技機メダルゲーム、パチンコ・パチスロコミュニケーションを活性化IPPCオンラインゲームのマルチプラットフォーム展開2021年3月期売上753億円アミューズメント施設ショッピングセンター型、大型店舗コンテンツのマルチメディア展開2021年3月期売上200億円非財務のOUTPUT社会的価値モバイルコンテンツ映 画ハリウッド映画、劇場アニメ、CG映画自治体等への協力ゲーム市場発のイノベーションダウンロードコンテンツ協業でマルチメディア展開 イベントコンサート、舞台出版・キャラクターグッズ攻略本、イラスト集、フィギュア、など他社との協業により、オリジナルコンテンツのハリウッド映画化を実現。その他には、アニメ、舞台、イベント、出版など様々な分野に展開しています。 ➡ IPの有効活用/P09ハリウッド映画化発表2 件地方創生に貢献日本への信頼や好意の獲得CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 16中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)財務ハイライト財務ハイライト営業利益・営業利益率営業利益(百万円)34,596 百万円51.6% UP営業利益率(%)36.3%8.3point UP34,59622,82718,14416,03714,29512,31810,151 10,299 10,58213,65012,02914.615.010.810.116.515.615.717.018.136.328.02011201220132014 2015 2016 201720112012201320142015 2016 2017 2018 20192018 20192020(3月31日に終了した各事業年度)20212020(3月31日に終了した各事業年度)20212011年3月期に開発投資の効率化を目指した収益構造の改革を進め、2013年3月期からは市場の急激な変化に対応すべく、デジタル販売の強化や内作への移行による事業再編を進めました。同期は改革途上のため伸び悩みましたが、2014年3月期以降はコンシューマにおいて、収益性の高いデジタル販売比率の向上などにより、8期連続の営業増益を達成。2021年3月期は、収益性の高いデジタル販売への移行が進んだことに加え、大型新作のヒット、リピート販売の積み上げにより販売本数が増加、4期連続で営業最高益を更新しました。売上高(百万円)親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)95,308 百万円16.8% UP24,923 百万円56.3% UP97,716102,20094,07582,06587,17077,021100,03194,51595,30881,59164,27724,92315,94912,55110,9377,7506,7237,7456,6168,8792,973 3,4442011201220132014 2015 2016 20172011201220132014 2015 2016 2017201820192020(3月31日に終了した各事業年度)2021201820192020(3月31日に終了した各事業年度)20212012年3月期はタイトルの発売延期等により減収となりましたが、2013年、2014年の各3月期は、それぞれ主に①コンシューマのその後コンシューマの構造改革を進めた結果、2014年3月期に初のデジタル販売強化に伴う開発体制変更、②モバイルの運営強化に売上高1,000億円を達成しました。2020年3月期はデジタル化等伴う組織統合による事業再編損や事業構造改善費用などを特別に伴う販売単価の低下により減収となるものの、近年はコンシューマ損失として計上しました。2015年3月期以降は、構造改革の成果で複数の大型タイトルを継続して投入することで安定的に成長してが顕在化し始め、営業利益同様、8期連続の増益となりました。います。17CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー➡詳細はP43-46「CFOが語る財務戦略」、  P77-78「連結財務指標11年サマリー」参照開発投資額(百万円)ゲームソフト仕掛品残高(百万円)25,375 百万円1.8% DOWN24,443 百万円15.2% UP30,64830,97826,08626,691 25,30127,25527,72029,07727,03825,84325,37530,15027,22024,72825,63524,44321,22216,92622,37318,88814,90210,4432011201220132014 2015 2016 20172011201220132014 2015 2016 2017201820192020(3月31日に終了した各事業年度)2021201820192020(3月31日に終了した各事業年度)2021独創的で斬新なコンテンツの創出が成長の源泉であるため、開発2011年3月期および2014年3月期は、大型タイトルの発売等に投資額の約9割をデジタルコンテンツ事業に充てています。家庭用より減少しましたが、2015年3月期以降は、パイプラインの拡充にゲームでは近年、機器の高性能化に伴い開発費が増加傾向にありより増加傾向にあります。2019年3月期は大型タイトルの発売にますが、最先端の開発環境の構築や人員稼働率の向上により開発加え、海外拠点の閉鎖や評価見直し等により大きく減少しましたが、を効率化しています。パイプライン拡充のため、今後も300億円2020年3月期からは引き続き次期以降の大型タイトル投入に向け前後で推移する見通しです。増加しました。株主資本利益率(ROE)(%)1株当たり配当額・配当性向22.6%5.7point UP1株当たり配当額(円)配当性向(%)71.0 円57.8% UP30.4%0.3point UP13.811.59.810.611.64.95.416.913.414.422.677.565.5(株式分割)1:230.534.534.029.031.230.030.330.130.440.0040.0040.00 40.00 40.00 40.0060.0050.0071.0045.0035.002011201220132014 2015 2016 2017201820192020(3月31日に終了した各事業年度)2021201220112018(注) 2018年4月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を行いました。  2018年3月期以前の配当金については分割前の株式に対する配当金を記載しています。 2014 2015 2016 201720132019 2020(3月31日に終了した各事業年度)20212013年、2014年の各3月期において、事業構造改善費用など安定配当継続の基本方針のもと、2011年3月期に5円増配しま特別損失の計上による当期純利益の減少のため数値が低下しました。2017年3月期からは、還元方針を「連結配当性向30%を基本したが、2015年3月期以降は特別損失の解消やデジタル化を主因方針として、かつ安定配当に努めること」に変更。2019年3月期はとする収益性の向上に伴う増益により高水準で推移しています。株式分割を行ったため数字の上では減配ですが、実質的な増配および上場以来の連続配当を継続し、2020年、2021年の両3月期も引き続き増配を達成しました。CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 18中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)事業セグメント別ハイライト市場分析市場の動向コンシューマ市場 (パッケージ+デジタル)2020年のコンシューマ(パッケージ+デジタル)市場は429億ドル(前年比22.2%増)と増加しました。パッケージ、デジタルともに好調に推移するなか、特にデジタル販売は、市場の81%を占める欧米市場において依然として拡大を続けており、収益性の高いデジタル市場はコンシューマ市場の71%を占めています。2021年の見通しとしては、引き続きデジタル市場の好調や、新ハード機の普及により市場が活性化することで、市場は518億ドル(前年比20.7%増)になると予想されます。また、中期的には、東南アジアをはじめとする新興地域での急速なデジタル市場の拡大やストリーミング・サブスクリプションなど新たなゲーム提供方法も伸長すると予想され、2025年には706億ドル(2020年比64.6%増)まで成長する見込みです。なお、モバイル市場においても引き続き成長が予想されています。コンシューマ市場 (億ドル)65813659714345452251813838042912630335113421720192020パッケージ2021(予測)デジタル2022(予測)2023(予測)(年)*出典:International Development Groupアミューズメント施設市場前期(2020年3月期)の国内アミューズメント施設市場規模は5,408億円(前期比4.0%増)と5年連続で増加しました。また、総店舗数は12,212店(前期比0.4%増)と前年並を維持し、1店舗当たりの年間売上高は4,428万円(前期比3.6%増)と伸長しています。当期(2021年3月期)は、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、緊急事態宣言に伴う店舗休業や時短営業、「密」を避ける意識による来客数の減少により、非常に厳しい市場環境となりました。次期(2022年3月期)の見通しとしては、新型コロナ環境下での運営ノウハウ蓄積によりある程度の回復は見込めるものの、引き続き市場は厳しい局面が続くと予想されます。遊技機市場前期(2020年3月期)の遊技機市場は5,647億円(前期比16.1%減)と7年連続で縮小しました。これは、新規出店数の減少に加え、パチスロ機市場において型式試験方法変更の影響を受け、射幸性が抑制された遊技機の稼働状況が低迷したことにより、ホールの投資意欲が大きく低下したことが要因です。当期(2021年3月期)は、新規準機が浸透の兆しを見せ始めたものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しい市場環境となりました。次期(2022年3月期)の見通しとしては、コロナ禍に伴い延期されていた旧基準機からの入れ替えによる筐体需要が一部で期待できるものの、ホールにおける投資負担の増加や、感染症拡大に伴う休業など、引き続き厳しい状況が予想されます。eスポーツ市場前期(2020年3月期)のeスポーツ市場は、9.4億ドルと、人が集まるイベントを避ける意識のもと前年比でほぼ横ばいにとどまりました。2021年の同市場は、最大のシェアを占める中国を中心に、スポンサーシップや放映権料等の拡大により、10.8億ドル(前期比14.5%増)と予測されています。コロナ禍の長期化により市場の見通しは依然として不透明ですが、ライブ配信分野の成長により視聴者数が順調に増加することで、2024年には16.1億ドルにまで成長する見込みです。アミューズメント施設市場 (億円)5,2015,4084,6204,8594,3382016201720182019 2020(3月31日に終了した各事業年度)*出典:「アミューズメント産業界の実態調査報告書」遊技機市場 (億円)9,8278,8346,1305,2587,5915,1576,7315,6475,0463,4503,6973,5762,4341,6852,1972016201720182019 2020(3月31日に終了した各事業年度)パチンコ機 パチスロ機*出典:矢野経済研究所「パチンコ関連機器市場に関する調査 結果2019、2020」を基に当社作成eスポーツビジネス (百万ドル)1,6179579471,0842019 2020 2021(実績)(実績)(予測)2024(予測)*出典:Newzoo「2021 Global Esports Market Report」19CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー主な機会とリスク (機会● リスク◆)主な機会・リスクへの対応●新技術を活用した、競争力の高い商品の創出●新プラットフォームの登場による、商品の供給先の拡大●デジタルを活用した販売地域の拡張●デジタルを活用した長期的な販売の実現●デジタル販売の浸透による中古市場の縮小◆新技術の登場や機器の性能向上に伴う開発費の高騰◆人気シリーズへの依存◆プラットフォームの普及動向◆プラットフォームの世代交代等による、ユーザーの購買動向の変化◆海外の政治や文化、宗教等のカントリーリスク◆課金システムの社会問題化◆情報漏洩●自社開発エンジンの構築および開発人員の増強等により、クオリティの向上と開発費の抑制に注力●大型新作の安定的な投入と新規IPの創出およびワンコンテンツ・マルチユース戦略による新規顧客の獲得●マルチプラットフォーム展開による収益リスクの分散および専用機の動向に左右されないPCプラットフォームへの展開強化●デジタル比率向上によるゲーム販売期間の長期化および価格施策による販売数の増加●現地のニーズに対応した販売展開および社内の専門チームによるローカライズを実施●ゲーム内課金を煽らないマネタイズ●「セキュリティ監督委員会」を設置し、指導・助言を得て再発防止に向けた種々のセキュリティ強化策を実施●テーマ型店舗、グッズ販売に特化した店舗、VRコーナー等の多面的な展開による新規顧客の獲得●●多様な事業展開による新規ファン層の獲得と認知度向上家庭用ゲームコンテンツ等、当社資産を活用した集客展開●新業態、新技術の導入による認知度の向上◆新型コロナウイルス感染拡大による集客力の低下◆娯楽の多様化、少子化等による市場環境の変化●規則への適切な対応による販売台数拡大●家庭用ゲームで創出した人気IPを活用した筐体の開発◆パチスロ機の型式試験不適合●業界組合への加盟による、規制当局の動向の把握と規制の変化に即応する体制の構築●非プレイヤーの視聴参加によるファン層拡大●オンライン大会の拡充●大会の開催権、動画の配信権販売など、新たな収益機会の創出●柔軟な大会ルールの調整●ゲームの特性を活用したオンライン大会の促進●タイトルアップデートによる継続的な新コンテンツの供給◆新型コロナウイルス感染拡大によるイベント数の減少◆チート行為の横行による競技熱の低下◆他社新規タイトルとの競合CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 20中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)事業セグメント別ハイライト事業活動の成果事業内容当期の概況デジタルコンテンツ事業コンシューマおよびPC向けゲームとダウンロードコンテンツの開発・販売、モバイルコンテンツの開発・運営を行っています。コンシューマゲームでは、独創的なオリジナルコンテンツを生み出し、デジタル配信の活用により継続的な収益を獲得する一方、これら多くのミリオンタイトルをスマートフォン・タブレット型端末やPCで活用し、全世界に配信することで収益の最大化を図っています。➡詳細はP79参照コンシューマ(パッケージ+デジタル)◆新 作『バ イオハ ザ ード RE:3』、『モンスタ ーハンターライズ』がヒット◆『モンスターハンターワールド:アイスボーン』や『モンスターハンター:ワールド』、『バイオハザード RE:2』、『バイオハザード7 レジデント イービル』といった大型リピートタイトルが伸長◆採算性の高いデジタル販売が拡大モバイルコンテンツ◆『ロックマンX DiVE』、『街霸:対決(ストリートファイター:デュエル)』等の自社タイトルおよび協業タイトルの配信を開始アミューズメント施設事業国内でアミューズメント施設「プラサカプコン」を中心に運営しています。主に大型複合商業施設に出店し、各種イベントを開催してファミリー層や若者を集客するとともに、スクラップ&ビルドの徹底による効率的な店舗運営を実践しています。➡詳細はP81参照◆新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めつつ、安定した出店・運営に注力◆新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗で営業時間の変更・臨時休業を実施既存店の売上対前年比は78%◆自社グッズ販売に特化したアンテナショップ「CAPCOM STORE OSAKA」を大阪・心斎橋にオープン◆1店舗を出店 アミューズメント機器事業◆3機種計2.7万台を販売◆現行基準機の複数投入により増収増益家庭用ゲームのコンテンツを活用するビジネスを展開しています。主に遊技機向け筐体および液晶表示基板、ソフトウェアを開発・製造・販売しています。➡詳細はP82参照 その他事業ゲームコンテンツを多メディアに展開するワンコンテンツ・マルチユース戦略に基づき、多彩な版権ビジネスを推進しています。映画化やアニメ化、音楽CD・キャラクターグッズなどを展開するライセンスビジネスに加えて、eスポーツビジネスにも注力しています。➡詳細はP83参照 ◆「モンスターハンター」や「バイオハザード」などのIPを活用したグッズ展開やイベント等により、多面的な収益機会を創出 ◆ライセンスビジネスでは、家庭用ゲームソフトの新作投入に合わせ、映像やグッズ展開を強化◆eスポーツでは新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、オンライン大会の開催を通じてプレイヤーおよびファン層の拡大に努めるPhotos: Red Bull Content Pool21CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー売上高・営業利益率28.149.140.382,98275,30059,942201920202021(3月31日に終了した各事業年度)売上高75,300百万円営業利益率49.1%売上高・営業利益率9.910.012,09611,0501.59,871売上高9,871百万円営業利益率201920202021(3月31日に終了した各事業年度)1.5%売上高・営業利益率31.933.9売上高6,5337,0903,422201920202021(3月31日に終了した各事業年度)7,090百万円営業利益率33.9%売上高・営業利益率31.518.032.4売上高2,5753,0183,045201920202021(3月31日に終了した各事業年度)3,045百万円営業利益率32.4%当期の主要作品(アウトプット)『モンスターハンターライズ』当社独自の開発エンジン「RE ENGINE」を活用した新たな「モンスターハンター」として開発。発売前には協力プレイが可能な体験版を2度配信し、高い評価と注目を集めた結果、480万本を販売。『バイオハザード RE:3』1999年に発売し累計販売本数350万本を記録した『バイオハザード3 ラストエスケープ』を、最新の技術とアイデアで21年ぶりにリメイク。デジタル販売戦略のもと、ダウンロード版の販売割合を高めた結果、期中に390万本を販売。アンテナショップ「CAPCOM STORE OSAKA」カプコンの人気キャラクターのグッズを取り揃 えた 関 西 初 の アンテナショップとして2020年11月、大 阪・心 斎 橋 にオ ー プ ン。前年度にオープンした渋谷に加え関西でもアンテナショップを展開することで、より幅広く当社コンテンツの魅力を発信。パチスロ機『モンスターハンター:ワールド』当社史上最大となる、累計販売本数1,700万本超を達成した家庭用ゲーム『モンスターハンター:ワールド』を活用したパチスロ機。2020年11月に投入し、1.7万台を販売。ハリウッド映画「モンスターハンター」当社屈指の人気ブランド「モンスターハンター」を初のハリウッド映画化。2020年12月の北米公開を皮切りにグローバルで公開。© CONSTANTIN FILM Production Services GmbHCAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 22中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)中長期ビジョン安定成長を実現する事業ポートフォリオで毎期営業増益を目指すタイトルラインナップの拡充やデジタルシフトによるコンシューマの販売本数拡大を軸に、中・長期での持続的成長を探求します。中長期経営目標■営業利益・■当期純利益 (億円)安定した収益基盤の積み上げにより、「毎期、営業増益(10%)」を目指す2281591811601091251201367788420300345249年平均成長率23.2%UP年平均成長率25.4%UP201620172018201920202021(3月31日に終了した各事業年度)2022(計画)達成のための重要な戦略 コンシューマ販売本数の拡大1デジタル販売の強化2高品質タイトルの長期販売により安定成長を実現3デジタルマーケティングの推進によるグローバル販売の強化デジタル販売本数(千本)20172018 2019 20202021海外販売本数(千本)23,15020,55026,50012,90015,3009,000350(万本)バイオハザード7 レジデント イービルモンスターハンター : ワールドバイオハザードRE:2モンスターハンターワールド :アイスボーンバイオハザードRE:3モンスターハンターライズ160125 100 150790450420320 140160240520240390480(計画)2022カタログタイトルとして引き続き貢献19,400 21,600 21,450 15,100 24,35026,4002017 2018 201920202022(計画)(3月31日に終了した各事業年度)2021(3月31日に終了した各事業年度)2017 2018 201920202022(計画)(3月31日に終了した各事業年度)2021中長期の成長イメージ利益【ライセンス+モバイル+eスポーツ】(cid:12255)当社ブランドの強化に向けて育成する期間【コンシューマ】(cid:12255)ラインナップを充実し、デジタル販売を強化、 グローバル展開で成長する期間【アミューズメント機器、アミューズメント施設】(cid:12255)環境変化の中、安定化を図る期間中 期23CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー成長戦略【ライセンス】(cid:12255)映像展開を強化【モバイル】(cid:12255)国内外での協業および将来に向けた技術研究 を推進 【eスポーツ】(cid:12255)専門部署の設置により、国内での大会主催など 裾野拡大に向けた展開【コンシューマ・新作】(cid:12255)大型IPの定期投入(cid:12255)休眠IP・リメイクの活用を推進 【コンシューマ・共通】(cid:12255)新作、旧作ともデジタル販売を強化【コンシューマ・カタログタイトル】(cid:12255)価格施策等によって過去作を長期販売【パチンコ&パチスロ】(cid:12255)現行基準に対応する開発体制を構築【ライセンス+モバイル+eスポーツ】【ライセンス+モバイル+eスポーツ】更なる成長のオプション販売本数の増加【コンシューマ・新作】成長ドライバー【コンシューマ・カタログ】ストックビジネスとしてベースの利益【アミューズメント関連】安定収益長 期期間CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 24中長期の成長戦略最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)CEOコミットメントCommitment代表取締役会長最高経営責任者(CEO)辻本 憲三25CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021CEO価値創造ストーリー中長期の成長戦略確固たる理念のもと、世界レベルの開発力と経営基盤で、持続的に企業価値を創出します。世界的な困難と戦う皆様へ2021年現在、新型コロナウイルスは昨年に続き戦いを強いられることでしょう。ワクチンなどの医薬品やいまだ猛威を振るっています。また、コロナ禍に乗じたネットワークのようなインフラと違い、エンターテインサイバー犯罪も頻発しました。当社も2020年11月メントというコンテンツは生活必需品ではありません。に不正アクセスの被害を受けました。情報システムにしかし、このような時にこそ、エンターテインメントがついては人一倍力を入れてきました。個人情報が流出人々に楽しさや希望を届けることができると考えてする結果を招き、ご迷惑・心配をおかけした皆様にはいます。改めて心よりお詫び申しあげます。我々の事業活動を通じ、世界中の皆様に困難な状況社会は引き続き、コロナをはじめ様々な困難とのと戦う活力をお届けしたいと思います。創業以来不変の理念創造力と強力なIP資産1 企業理念・企業文化2 ビジネスモデル3 中期経営目標の実現に向けて4 経営戦略5 ESG持続可能な成長に向けた取り組みヒットビジネスにおける安定成長へのこだわり安定成長実現を可能にする開発・マーケティング戦略世 界 一 面 白 い ゲ ー ム の 創 出 で 持 続 的 な 成 長 を 実 現CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021 26最新クリエイティブレポート財務分析・企業情報持続的成長の基盤(ESG)「ゲームは嗜好品であり人生に不可欠なものでは創業しました。までエンターテインメントの世界で圧倒的な存在感をれると確信しています。ユーザーの姿も見られるほど、長く親しまれるIPとして得るに至りました。世界に通用するオリジナルコン定着しています。テンツを持ち、eスポーツやモバイル、ライセンスビジかつて私が志向したディズニーは、アニメ映画からネスでの成長可能性もある当社は、来るデジタル時代スタートし、幅広い商品化からテーマパーク事業に至るにおいて、エンターテインメントを牽引する存在になCEOコミットメント1企業理念・企業文化 ── 創業以来不変の理念世界一、最高のコンテンツを「大阪から世界へ」ない。だからこそ、ユーザーが面白いと思う世界トップその背景には、ゲームはグラフィックの進化や世界観クラスのブランドでなければならない。」私のこの考の深耕により、やがてディズニー映画と同じように全世えは、エンターテインメント業界に飛び込んだ50年界に感動を与えることができると考えていたからです。以上前から変わっていません。それから38年、カプコンの旗の下に共感し集ったカプコンは、ゲームというエンターテインメントを仲間は今や3,000名を超えましたが、この価値観は通じて「遊文化」をクリエイトし、人々に「笑顔」や「感動」「大阪から世界へ」を合言葉として企業文化となり、を与える「感性開発企業」を基本理念としています。①常に新しいことに取り組むチャレンジ精神、②常にこれはつまり、世界一面白いゲームを創出し、人々を世界トップクラスを目指す自負心、が社員一人ひとり幸せにすることで心豊かな社会づくりに貢献する、に刻み込まれています。ということです。 ➡詳細はP03「企業理念」参照当社のゲームが国連加盟数を超える200以上の1983年、私は「創意工夫」をモットーに、世界トップ国と地域、言い換えれば全世界で楽しまれているのは、クラスの品質のゲームを世に送りたいという想いから長年培われてきたこの企業文化が土壌にあるからです。2ビジネスモデル ── 創造力と強力なIP資産高品質なコンテンツを、広範なマーケットで最大限に活用当社の強みは、①世界最高品質のゲームを生み出す当社ではこの市場拡大を好機と捉え、2010年代半ば開発力・技術力、②世界に通用する、ブランド化されたより、新作のPC対応および旧世代機向けに発売した多数の人気IPを保有していること、の2点です。主要タイトルの現行機・PC移植を推進し、継続的な加えて2013年度より、内作中心の開発を見据え業績成長を果たしています。戦略的に新卒開発者を毎年100名以上採用し、開発また、コンシューマ以外の事業は、人気IPを活用した人員を約2,450名(2021年5月末時点)まで増やしたマルチユース展開により、安定した収益源として貢献ことで、更に強みを伸ばしています。しています。これは、当社IPが100%自社開発のオリゲームの市場特性や競争要因分析から、コンシューマジナル作品であることに加え、グローバルIPを多数保有事業には高い参入障壁があり、上述の強みに、当社のしていることが、マルチユースの効果を増幅させている資本力やハードメーカーとの信頼関係を合わせると、からです。加えて、他の領域への展開によりブランド大きな競争優位性(=収益性)を築いていると考えます。価値が向上し、ゲームへ新規ユーザーが流入する効果更に、PCを用いたゲームプラットフォームの普及およびも期待できます。特にハリウッド映画を活用したマーケインターネットを通じてソフトを販売するデジタルティング展開は当社IPのグローバルでの競争優位性販売の一般化により、かつては一部の先進国のみで(=ブランド力)を高めており、優れた相乗効果を発揮あった家庭用ゲーム市場は今やグローバルに拡大してしています。近年では、このような継続的なブランド化います。➡詳細はP75「ゲーム業界と当社の特性」参照施策の結果、イベント会場などで親子二世代で楽しむ27CAPCOM INTEGRATED REPORT 2021価値創造ストーリー中長期の成長戦略ユーザーの姿も見られるほど、長く親しまれるIPとして得るに至りました。世界に通用するオリジナルコン定着しています。テンツを持ち、eスポーツやモバイル、ライセンスビジかつて私が志向したディズニーは、アニメ映画からネスでの成長可能性もある当社は、来るデジタル時代スタートし、幅広い商品化からテーマパーク事業に至るにおいて、エンターテインメントを牽引する存在になまでエンターテインメントの世界で圧倒的な存在感をれると確信しています。3中期経営目標 ── ヒットビジネスにおける安定成長へのこだわり中期目標として、「毎期10%の利益成長」を設定1.2021年3月期 経営成績の分析(要約)2.中期経営目標の前提と指標当期(2021年3月期)の業績は、8期連続の営業増益、(1)経営の方向性 ─ 世界的なデジタルシフトへの対応かつ営業利益以下の利益項目は過去最高となりました。企業経営においては常に先の先を見据えて物事を当期は新型コロナウイルスの感染拡大影響により社会考えることが重要です。例えば10年近く前、私はビジ活動全般が制限されましたが、主要タイトルであるネス誌の取材を受けた際に、「世界屈指のクオリティを『モンスターハンターライズ』および『バイオハザード 持つ商品を低価格でデジタル販売することができれば、RE:3』がともに好調に推移したことに加え、収益性の業績は更に向上する」とお話ししました。当時はパッ高いデジタル版を中心に旧作も好走したことで、前期比ケージ販売が主流であり、デジタル版を購入するユー50%超の増益という大きな成長を遂げました。ザーはほんの一握りでしたので、多くの人には信じらこの結果に対し、株式市場の皆様から「外出制限にれない考え方だったかもしれません。またパッケージよって大きく需要の後押しを受けたのではないか?」とが主流であることから、新興国では多くの海賊版がいう質問をいただきました。確かにコロナ禍による外出出 回っていましたが、それも「長 い目で見ればプロ当社の強みは、①世界最高品質のゲームを生み出す当社ではこの市場拡大を好機と捉え、2010年代半ば制限は、普段ゲームを遊ばない方にゲームに触れてモーションになる」とお話ししました。結果、デジタル開発力・技術力、②世界に通用する、ブランド化されたより、新作のPC対応および旧世代機向けに発売したいただく絶好の機会になりました。皆さんがご心配販売が浸透した現在では、創業来生み出してきた300多数の人気IPを保有していること、の2点です。主要タイトルの現行機・PC移植を推進し、継続的なされているのは「この需要は一過性のもので、コロナ以上のタイトルを、国連加盟数を超える200以上の加えて2013年度より、内作中心の開発を見据え業績成長を果たしています。問題が解消した後は反動が来るのではないか」という国と地域に向けて販売しています。戦略的に新卒開発者を毎年100名以上採用し、開発また、コンシューマ以外の事業は、人気IPを活用したことでしょう。この点について、2022年3月期の業績トップクラスのコンテンツを生み出すことは、今の人員を約2,450名(2021年5月末時点)まで増やしたマルチユース展開により、安定した収益源として貢献を20%の増益計画としている通り、私は全く心配して業績を作るだけでなく、将来を切り開くための武器にことで、更に強みを伸ばしています。しています。これは、当社IPが100%自社開発のオリいません。当社の主要タイトルはコアゲーマー向けのもなります。だからこそ①世界トップクラスの面白いゲームの市場特性や競争要因分析から、コンシューマジナル作品であることに加え、グローバルIPを多数保有コンテンツが多く、同業他社比でライトユーザー流入コンテンツ(IP)を創り出し、②その豊富なIPを多面的事業には高い参入障壁があり、上述の強みに、当社のしていることが、マルチユースの効果を増幅させているの恩恵は小さいだろうと考えていますし、むしろ、今回に活用し、収益を最大化するとともに、③これらを継続資本力やハードメーカーとの信頼関係を合わせると、からです。加えて、他の領域への展開によりブランド初めてゲームに触れた方々には、今後リピーターとしてすることで

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