川崎汽船(9107) – 川崎汽船株式会社による川崎近海汽船株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせ

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開示日時:2022/03/16 15:30:00

損益

決算期 売上高 営業益 経常益 EPS
2018.03 116,202,500 721,900 1,127,300 94.57
2019.03 83,673,100 -2,473,700 -2,613,100 -1,192.08
2020.03 73,528,400 684,000 746,600 56.5
2021.03 62,548,600 -2,128,600 -2,253,000 1,165.34

※金額の単位は[万円]

株価

前日終値 50日平均 200日平均 実績PER 予想PER
7,890.0 6,227.8 4,751.065 2.15 2.89

※金額の単位は[円]

キャッシュフロー

決算期 フリーCF 営業CF
2018.03 -9,853,300 116,700
2019.03 -10,410,000 -680,800
2020.03 -9,394,500 -2,179,700
2021.03 -872,600 3,339,700

※金額の単位は[万円]

▼テキスト箇所の抽出

各 位 2022 年3月 16 日 会社名 川崎汽船株式会社 代表者 代表取締役社長 社長執行役員 明珍 幸一 (コード番号 9107 東証第一部) 問合せ先 サステナビリティ推進・IR・広報グループ長 北村 午郎 (電話番号 03-3595-5189) 会社名 川崎近海汽船株式会社 代表者 代表取締役社長 久下 豊 (コード番号 9179 東証第二部) 問合せ先 経営企画部長 野底 康弘 (電話番号 050-3821-1447) 川崎汽船株式会社による川崎近海汽船株式会社の完全子会社化に関する 株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせ 川崎汽船株式会社(以下、「川崎汽船」といいます。)及び川崎汽船の連結子会社である川崎近海汽船株式会社(以下、「川崎近海汽船」といい、川崎汽船と川崎近海汽船を総称して「両社」といいます。)は、本日開催された両社の取締役会において、川崎汽船を株式交換完全親会社、川崎近海汽船を株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」といいます。)を行うことを決議し、本日、両社間で株式交換契約(以下、「本株式交換契約」といいます。)を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。 本株式交換は、川崎汽船においては会社法第 796 条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続により株主総会の承認を受けずに、川崎近海汽船においては 2022 年5月 10 日開催予定の臨時株主総会の決議による承認を受けたうえで、2022 年6月1日を効力発生日として行う予定です。 なお、本株式交換の効力が発生した場合には、川崎近海汽船は川崎汽船の完全子会社となり、以後、川崎近海汽船の定時株主総会の基準日制度の必要性が失われるため、川崎近海汽船は、本株式交換が効力を発生することを条件として、定時株主総会の基準日に関する定め(川崎近海汽船定款第 13 条)を削除することを内容とする定款の一部変更議案を、かかる臨時株主総会に付議する予定です。そのため、川崎近海汽船の 2022 年3月 31 日の株主名簿に記載又は記録された株主であっても、川崎近海汽船の第 56 期定時株主総会において権利を行使できない可能性があります。毎年3月 31 日を期末配当の基準日とする旨の定め(川崎近海汽船定款第 43 条1項)については、かかる定時株主総会に先立って変更する予定はなく、2022 年3月 31 日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録質権者が 2022 年3月期期末配当を受領する権限を有することとなります(詳細については、下記「3.(1)割当ての内容の根拠及び理由」をご参照1 ください。)。 また、本株式交換の効力発生日に先立つ 2022 年5月 30 日に、川崎近海汽船の普通株式(以下、「川崎近海汽船株式」といいます。)は株式会社東京証券取引所(以下、「東京証券取引所」といいます。)市場第二部(2022 年4月4日以降は東京証券取引所スタンダード市場、以下同様。)において上場廃止(最終売買日は 2022 年5月 27 日。)となる予定です。 1. 本株式交換の目的 記 川崎汽船は、海運業を母体とする総合物流企業グループとして人々の豊かな暮らしに貢献すべく「~グローバルに信頼される ~」を企業理念に掲げています。世界の経済活動を支える物流インフラの基盤である海運業において、長い歴史で培ってきた高い技術力・輸送品質、変革を支える人材とともに、お客さまを第一に考えた安全・安心な海上輸送及び物流サービスをグローバルに提供することで、お客さまからの信頼を獲得し、持続的な成長を目指しています。 川崎汽船は、1919 年の設立から一世紀を超える歴史の中で、安全・確実な運航へのたゆまぬ努力を続けながら、環境変化の荒波を幾度となく乗り越えてまいりました。進取の気性と自由闊達な企業文化の下、業界の先駆者として技術革新を取り込み、新たな船型やサービスを開発し、多様化・高度化する顧客ニーズに応えてきました。近年では、2050 年に向けた長期の環境指針「“K” LINE 環境ビジョン 2050」を策定し、船舶技術の粋を結集して、デジタルテクノロジーを搭載した次世代型環境対応 LNG 燃料自動車船「CENTURY HIGHWAY GREEN」を竣工させる等、CO2排出量削減に取り組む一方、社会の低炭素化に向けた新しいエネルギー輸送需要に備え、環境保全においても先進的なチャレンジで独自性を発揮しています。 川崎汽船の経営計画においては、新型コロナウイルス感染症拡大を契機としたグローバルな価値観や行動の変容、顧客を取りまく事業環境の変化と顧客ニーズの変化、重要性を増す環境対応、加速する AI 等のデジタルテクノロジーによるサービスの差別化及び安全・品質に対する意識の更なる高まりをはじめとする事業環境の著しい変化を踏まえ、2020 年代半ば、更にその先に目指す将来像として、短期的には船隊規模の適正化や投資の選別により盤石な経営基盤を整えながら、中長期的な視点では安定収益型事業への重点投資に加え、新燃料によるゼロエミッション船の導入等、自社の温室効果ガス(GHG)排出削減への取り組みを強化するだけでなく、洋上風力発電等の再生可能エネルギー関連事業の支援船や、水素やアンモニア等の新エネルギーの輸送、又は回収した CO2 の輸送等、社会の脱炭素化に向けた事業の支援にも積極的に取り組んで参ります。 川崎近海汽船は、「海上輸送のベストパートナーとしてお客さまのニーズに全力で応え、人にやさしい豊かな社会の実現に貢献する」ことを企業理念に、1966 年に川崎汽船の内航営業権を継承して創業以来、国際物流を担う近海部門、国内の複合一貫輸送網で活躍する内航部門、そして産業と暮らしを支えるフェリー部門の三事業を柱に、さらには近年においてオフショア支援船1部門にも業容を広げ、海上輸送を通じて社会に貢献してまいりました。船舶の安全運航を最1 海洋鉱物資源開発・石油/天然ガス試掘、海底物理探査・海底掘削設備設置、洋上再生可能エネルギー設備設置/保全、離島支援及び海底地震層調査等のオフショア事業における各種支援活動船 2 優先課題に、地球・海洋環境の保全に積極的に取り組みながら、安定収益を重視した経営を基本方針に、近海・国内物流の変化に伴う顧客の要望に迅速に対応することで事業基盤を確固たるものとしながら、持続的な成長を目指しています。 川崎近海汽船を取り巻く環境については、コロナ禍の中、内航海運の荷動きは堅調に推移していますが、フェリーの旅客利用においては新型コロナウイルス感染症により依然として人の移動が制限されており、先行き不透明な状況が継続しているものの、外航海運では旺盛な貨物需要を背景に市況は好調に推移しております。こうした情勢下、海上輸送を通じた社会への貢献を果たすべく、収益力の向上とコスト削減を進めつつ、持続的な成長を遂げながら、顧客に最良のサービスを提供し続けることが川崎近海汽船の社会的使命であると考えており、近海部門では市況動向と顧客ニーズの把握による効率配船や船隊規模の適正化、内航・フェリー部門ではモーダルシフト2の拡大を念頭においた顧客ニーズに沿った輸送サービスの提供、オフショア支援船部門では洋上風力関連事業への参入等を通じた収益拡大を進めています。加えて、環境問題への積極的関与と安全運航の強化を推進するとともに、デジタルトランスフォーメーション(以下、「DX推進」といいます。)を通じたサービス向上に努めています。 川崎汽船は外航海運事業、川崎近海汽船は内航海運事業と、異なる領域を主として事業運営を行っていますが、海上輸送の側面から、安全かつ高い品質でのサービス提供を通じて、顧客ニーズ・社会への貢献を果たす必要があるという点においては両社共通の認識であると考えています。川崎汽船は、日進月歩で進化する安全や GHG 削減等の環境に資する様々な技術や、それを支える AI 等のデジタルテクノロジー等を積極的に導入し、著しい事業環境の変化の中において、両社の限られた経営資源を効率的に活用すること、また、研究開発をはじめとする各種取り組みを鈍化させずに推進することが、川崎汽船グループ全体の企業価値の極大化に資すると考えています。 また、川崎汽船としては、川崎近海汽船を取りまく内航海運業界においては、物流総合効率化法が施行され、海事産業強化法の施行も予定されており、モーダルシフトの促進や船員の労務管理の適正化及び取引環境の改善等一層の事業環境の変化が見込まれることから、川崎汽船子会社の港湾運送事業会社のリソースを有効活用すること等により、川崎近海汽船におけるビジネスチャンスは今後も広がるものと考えています。 このような状況下において、川崎汽船は、限りある川崎汽船グループの経営資源である人材、資金、資産を効率的に運用することで最大限の結果を追求することが、両社の社会的使命の実現及び川崎汽船グループ全体の持続的成長と企業価値向上に資すると考えました。また、両社の更なる協業を強化することで迅速な意思決定を行い、顧客に重層的なアプローチによる最適かつ安全・安心の高品質なサービスを提供するために、両社による一層の連携が可能な企業グループ体制に移行することが望ましいと考えるに至り、川崎汽船は 2020 年2月に川崎近海汽船に対して株式交換による完全子会社化に向けた協議を開始したい旨の初期的な申入れを行いました。 一方、川崎近海汽船においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大によって、その半世紀超の歴史の中でも大きな転換期を迎えています。こうした状況下においても、運輸業の基本である安全第一の徹底という“Safety”、ステークホルダーに対し誠意を尽くす“Sincerity”、そして企業として持続的成長を目指す“Sustainability”を念頭においた経営方針を掲げ、実現2 トラック等の自動車で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換すること。 3 するための布石として、DX 推進と環境対応の強化を進めることを決めました。 DX 推進については、デジタル化と併せ業務プロセスの効率化を実現することで、顧客に経済的なメリットを提供していきます。海運業の使命である環境対応の強化では、単に GHG 削減等の各種規制を満たすだけではなく、技術的側面からより積極的に対応を進めるべく、安全運航のサポート設備や電気推進船の実現を見据えた検討を進めています。 完全子会社化に向けた川崎汽船と川崎近海汽船の間の協議は、これらの DX 推進や環境対応の強化の必要性の急激な高まり、さらには、新型コロナウイルス感染症による事業環境の変化という大きな動きの中で行われたものですが、川崎近海汽船に対して川崎汽船からの初期的な申入れがあった当初、川崎近海汽船取締役会は、川崎汽船との協働によるグループシナジーの創出の重要性は十分に認識しつつも、一定のグループシナジーの創出は従来の資本関係のままでも達成可能であると考える一方で、完全子会社化により、上場会社としての独立性が失われることのデメリットが大きいと考え、2020 年 12 月の段階では、完全子会社化が川崎近海汽船の企業価値の向上に有益であると判断することができず、川崎汽船による完全子会社化の提案には直ちに合意できなかったため、川崎汽船に対して、完全子会社化のメリットの更なる検討・説明を求めました。 これに対して、川崎汽船からは、DX 推進や環境対応といった重要な経営課題において迅速かつ十全な形でグループシナジーを追求するためには、限られた人的資本・技術・その他の経営資源の有効活用が必須であり、川崎汽船のみならず、川崎近海汽船の持続的成長においては完全子会社化が極めて重要であるとの意見が再度示されたところ、川崎近海汽船取締役会としても、企業の持続性にとっての DX 推進や環境対応の重要性の高まりを改めて検討した結果、これらに係る川崎汽船のノウハウや人材資源の活用が、川崎近海汽船の企業価値の向上に資する可能性があること及び少数株主の利益の保護の観点から、川崎汽船による完全子会社化の提案を、手続の公正性を十分に担保して行う必要があるとの判断に至り、2021 年2月 26 日に支配株主である川崎汽船との間で利害関係を有しない独立した委員のみから構成される特別委員会(以下、「本特別委員会」といい、その詳細については、下記「3.(5)利益相反を回避するための措置」をご参照ください。)を設置する等、検討体制を整えたうえで、完全子会社化によるメリット・デメリットについてのさらなる検討及び川崎汽船との協議を行うこととしました。 川崎汽船及び川崎近海汽船は、協議を重ねた結果、両社は、経営方針や顧客の様々なニーズに応えて選ばれ続ける企業であるための中長期的な戦略が合致しており、川崎汽船グループとしては、安全・環境・品質に AI 等のデジタルテクノロジーを掛け合わせることで付加価値のある外航・内航が一体化したサービスを展開することが可能となり、かつ、両社が有する顧客基盤を活用した営業規模の拡大を図ることが可能となるため、川崎汽船グループの中長期的な成長戦略として重要性が高いものであると考えるに至りました。さらに、川崎近海汽船が川崎汽船の完全子会社となることで、川崎近海汽船としては、川崎汽船の中長期的視点に基づいた機動的な意思決定が可能となり、また、川崎汽船グループより経営資源の効率的な配分を享受しながら、川崎汽船グループとの協働によりさらなる顧客への安全・安心の高品質な輸送サービスの提供が可能となることに加え、海運業界においては、特に昨年後半より、脱炭素化に向けた各社の対応が一段と加速している中、環境対応の重要性が益々高まり、今後、従来以上に川崎汽船グループの技術的サポートが必要となる局面が想定されるものと考えるに至り、川崎汽船グループの企4 業価値向上のみならず、川崎近海汽船の企業価値向上のためにも有益であるとの結論に至りました。 完全子会社化することにより川崎汽船グループが享受できるメリットとして具体的には以下の分野における連携が強化され、顧客の様々なニーズに応えて選ばれ続ける企業グループとして中長期的な成長を実現できるものと想定しています。完全子会社化に関する協議と並行して、2021 年6月1日には、両社がこれまで国内外のオフショア支援船事業を通じて蓄積してきた洋上での支援作業に関しての知見と経験やこれまでに構築してきた多様な作業船の運航業務に対応できる技術とそれを活用する体制等のリソースを統合し、さらには川崎汽船グループの総力も結集して、洋上風力発電事業の開発、建設、操業等に係る作業の支援を行うために、ケイライン・ウインド・サービス株式会社を設立いたしましたが、今後も具体的な施策を実行していきたいと考えています。 ④ 次世代燃料対応 ⑤ 海事・技術系人材交流 ① 川崎汽船のドライバルク事業と、川崎近海汽船の近海部門及び内航不定期船部門における顧客ネットワークの活用による営業力強化と両社が保有・運航する船隊の効率的運営 ② 洋上風力発電支援船事業の協働強化 ③ 環境、安全及び経済運航を支援する技術開発・デジタルテクノロジー活用の展開 ⑥ 管理部門の機能共有や上場維持費用の削減、研修設備の共用、BPR(Business Process Re-engineering)での協働等を通じたコスト削減 また、川崎近海汽船において懸念していた完全子会社化後の川崎近海汽船の経営については、両社において、川崎近海汽船の主要事業である内航事業が安定収益型の事業であり、川崎近海汽船の現在の経営体制や川崎近海汽船が培ってきた川崎近海汽船の事業内容に関する経営ノウハウを尊重しながら、完全子会社化後も川崎近海汽船の経営陣が川崎汽船の経営陣と緊密に連携し、川崎近海汽船が機動的な意思決定を行うことで、川崎近海汽船の企業価値向上を目指した経営を行っていくことを確認いたしました。 以上の認識のもと、両社において株式交換比率を含む本株式交換に係る諸条件についての検討及び協議を経て合意に至り、本日開催の両社の取締役会において本株式交換を行うことをそれぞれ決議し、本日、両社の間で本株式交換契約を締結いたしました。今回の組織再編により川崎汽船グループの経営資源の最適かつ効率的な活用と、両社間での事業戦略の一層の共有化及び両社の競争力の強化を進めてまいります。これにより両社の企業価値が向上し、双方の株主にとって有益な組織再編になると考えています。 2. 本株式交換の要旨 (1) 本株式交換の日程 5 本株式交換契約締結に係る取締役会決議日 (両社) 2022 年3月 16 日(本日) 本 株 式 交 換 契 約 締 結 日 (両社) 2022 年3月 16 日(本日) 臨 時 株 主 総 会 基 準 日 公 告 日 (川崎近海汽船) 2022 年3月 17 日(明日) 臨 時 株 主 総 会 基 準 日 (川崎近海汽船) 2022 年3月 31 日(予定) 本株式交換契約承認臨時株主総会開催日 (川崎近海汽船) 2022 年5月 10 日(予定) 最上終場売廃買止日 (川崎近海汽船) 2022 年5月 27 日(予定) 日 (川崎近海汽船) 2022 年5月 30 日(予定) 本株式交換の実施予定日(効力発生日) 2022 年6月1日(予定) (注1) 川崎汽船は、会社法第 796 条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の承認を得ずに本株式交換を行う予定です。 (注2) 上記日程は、本株式交換に係る手続進行上の必要性その他の事由によって必要となる場合には、両社が協議し合意のうえ、変更されることがあります。 (2) 本株式交換の方式 川崎汽船を株式交換完全親会社、川崎近海汽船を株式交換完全子会社とする株式交換です。本株式交換は、川崎汽船においては、会社法第 796 条第2項の規定に基づき、簡易株式交換の手続により、株主総会の決議による本株式交換契約の承認を得ずに、川崎近海汽船においては、2022 年5月 10 日に開催予定の臨時株主総会の決議による本株式交換契約の承認を受けたうえで、2022 年6月1日を効力発生日として行われる予定です。 (3) 本株式交換に係る割当ての内容 本株式交換に係る 割当比率 本株式交換により 交付する株式数 (注1) 株式の割当比率 川崎汽船 川崎近海汽船 (株式交換完全親会社) (株式交換完全子会社) 1 0.58 川崎汽船の普通株式:888,258 株(予定) 川崎近海汽船株式1株に対して、川崎汽船の普通株式(以下、「川崎汽船株式」といいます。)0.58 株を割当交付いたします。ただし、川崎汽船が保有する川崎近海汽船株式(本日現在 1,404,000 株)については、本株式交換による株式の割当ては行いません。 なお、上記の本株式交換に係る割当比率(以下、「本株式交換比率」といいます。)は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合は、両社が協議し合意のうえ、変更されることがあります。 (注2) 本株式交換により交付する川崎汽船株式数 川崎汽船は、本株式交換に際して、本株式交換により川崎汽船が川崎近海汽船の発行済株式の全部を取得する時点の直前時点(以下、「基準時」といいます。)の川崎近海汽船の株主(ただし、川崎汽船を除きます。)に対して、その保有する川崎近海6 汽船株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数の川崎汽船株式を割当交付いたします。本株式交換に際して割当交付する川崎汽船株式には、新たに発行する川崎汽船株式及び川崎汽船が保有する自己株式のうち 77,000 株を充当する予定です。 なお、川崎近海汽船は、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、基準時までに川崎近海汽船が保有する自己株式(本株式交換に際して、会社法第 785 条第1項の規定に基づいて行使される株式買取請求に係る株式の買取りによって川崎近海汽船が取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時をもって消却する予定です。本株式交換により割当交付する普通株式の総数については、川崎近海汽船による自己株式の取得及び消却等により、今後修正される可能性があります。 (注3) 単元未満株式の取扱い 本株式交換に伴い、川崎汽船の単元未満株式(100 株未満の株式)を保有することとなる川崎近海汽船の株主の皆様におかれましては、本株式交換の効力発生日以降、以下の制度をご利用いただくことができます。 なお、金融商品取引所市場において単元未満株式を売却することはできません。 ① 単元未満株式の買取制度(100 株未満株式の売却) 会社法第 192 条第1項の規定に基づき、川崎汽船の単元未満株式を保有する株主の皆様が、川崎汽船に対して、その保有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる制度です。 ② 単元未満株式の買増制度(100 株への買増し) 会社法第 194 条第1項及び川崎汽船の定款の規定に基づき、川崎汽船の単元未満株式を保有する株主の皆様が、川崎汽船に対し、その保有する単元未満株式の数と合わせて1単元(100 株)となる数の川崎汽船株式を売り渡すことを請求し、これを川崎汽船から買い増すことができる制度です。 (注4) 1株に満たない端数の取扱い 本株式交換に伴い、川崎汽船株式1株に満たない端数の割当交付を受けることとなる川崎近海汽船の株主の皆様に対しては、会社法第 234 条その他の関係法令の定めに従い、その端数の合計数(その合計数に1に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数の川崎汽船株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて当該株主の皆様に現金でお支払いいたします。 (4) 本株式交換に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い 川崎汽船の完全子会社となる川崎近海汽船は、新株予約権及び新株予約権付社債を発行して おらず、該当事項はありません。 3. 本株式交換に係る割当ての内容の根拠等 (1) 割当ての内容の根拠及び理由 川崎汽船及び川崎近海汽船は、上記「1.本株式交換の目的」に記載のとおり、2020 年2月7 に、川崎汽船から川崎近海汽船に対して本株式交換の正式提案が行われ、両社間で真摯に協議・交渉を重ねた結果、川崎汽船が川崎近海汽船を完全子会社化することが、両社の企業価値向上にとって最善の判断と考えるに至りました。具体的には、川崎汽船は、2020 年2月に、より一層の協働関係構築に向けた資本関係見直しとして川崎近海汽船の完全子会社化の打診がなされ、川崎近海汽船はその時点以降、2020 年 12 月に至るまで、(i)川崎汽船との協働によるグループシナジーの創出が必要であることは認識しつつも、一定のグループシナジーの創出は従来の資本関係のままでも達成可能であること、(ii)完全子会社化により、上場会社としての独立性が失われることのデメリットが大きいと考えられたこと、(iii)川崎汽船の経営成績や財務状態に不確実性を伴うこと等を理由として、完全子会社化が川崎近海汽船の企業価値の向上に有益であると判断することができず、川崎汽船による完全子会社化の提案検討には直ちに合意できなかったため、川崎汽船に対して、完全子会社化のメリットの更なる検討・説明を求めました。これに対して、川崎汽船からは、DX 推進や環境対応といった重要な経営課題において迅速かつ十全な形でグループシナジーを追求するためには、限られた人的資本・技術・その他の経営資源の有効活用が必須であり、川崎汽船のみならず、川崎近海汽船の持続的成長においては完全子会社化が極めて重要であるとの意見が再度示されたところ、川崎近海汽船取締役会としても、企業の持続性にとっての DX 推進や環境対応の重要性の高まりを改めて検討した結果、これらに係る川崎汽船のノウハウや人材資源の活用が、川崎近海汽船の企業価値の向上に資する可能性があること及び少数株主の利益の保護の観点から、川崎汽船による完全子会社化の提案を手続の公正性を十分に担保して行う必要があるとの判断に至り、2021 年2月 26 日に本特別委員会を設置する等、検討体制を整えたうえで、完全子会社化によるメリット・デメリットについてのさらなる検討及び川崎汽船との協議を行うこととしました。 その後、川崎汽船及び川崎近海汽船は、協議を重ねた結果、両社は、経営方針や顧客の様々なニーズに応えて選ばれ続ける企業であるための中長期的な戦略が合致しており、安全・環境・品質に DX を掛け合わせることで付加価値のある外航・内航が一体化したサービスを展開することが可能となり、かつ、両社が有する顧客基盤を活用した営業規模の拡大を図ることが、中長期的な成長戦略として重要であり、さらに、川崎近海汽船を川崎汽船の完全子会社とすることで、川崎汽船の中長期的視点に基づいた川崎汽船グループ一体としての機動的な意思決定、効率的な経営資源の配分、及び協働による顧客への安全・安心の高品質な輸送サービスの提供が可能となること、また、今後の環境対応のためには従来以上に川崎汽船の技術的サポートが必要となる局面が想定されることから、2021 年7月上旬には、川崎汽船による川崎近海汽船の完全子会社化が川崎近海汽船の持続的成長に資するとの考えで一致いたしました。その後、川崎近海汽船において以前からの課題であった不採算航路の休止の協議が本格化したこともあり、本株式交換における航路休止の影響や本株式交換に対する川崎近海汽船の懸念の解消について両社で協議を重ねるとともに、更なる海運業界を取り巻く事業環境についての協議検討する中で、特に昨年後半より、脱炭素化に向けた各社の対応が一段と加速する中で川崎汽船の技術的サポートの必要性の高まりを確認したこと、等を通じて、2021 年 11 月下旬に、川崎汽船の企業価値向上のみならず、川崎近海汽船の企業価値向上のためにも有益であるとの最終的な結論に至りました。 川崎汽船及び川崎近海汽船は、本株式交換に用いられる上記「2.(3)本株式交換に係る割8 当ての内容」に記載の本株式交換比率の算定に当たって、公正性・妥当性を確保するため、それぞれ別個に、両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、川崎汽船は 2021 年3月上旬にみずほ証券株式会社(以下、「みずほ証券」といいます。)を、川崎近海汽船は 2021 年3月中旬に株式会社KPMG FAS(以下、「KPMG」といいます。)を、それぞれのファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関に選定いたしました。 川崎汽船においては、下記「3.(4)公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本株式交換の対価の公正性その他の本株式交換の公正性を担保するため、第三者算定機関であるみずほ証券から受領した株式交換比率算定書、リーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所からの助言、川崎汽船が川崎近海汽船に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえ、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率は妥当であり、川崎汽船の株主の皆様の利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。 他方、川崎近海汽船においては、下記「3.(4)公正性を担保するための措置」及び「3.(5)利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本株式交換の対価の公正性その他の本株式交換の公正性を担保するため、第三者算定機関であるKPMGから受領した株式交換比率算定書、リーガル・アドバイザーである長島・大野・常松法律事務所からの助言、川崎近海汽船が川崎汽船に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、支配株主である川崎汽船との間で利害関係を有しない独立した委員のみから構成される本特別委員会からの指示、助言及び 2022 年3月 16 日付で受領した答申書(以下、「本答申書」といい、その概要については、下記「8.(3)当該取引等が少数株主にとって不利益なものではないことに関する、支配株主と利害関係のない者から入手した意見の概要」をご参照ください。)の内容等を踏まえて、川崎汽船との間で本株式交換比率の算定方法や両者を取り巻く足元及び将来の事業環境・経営課題に関する認識等について複数回にわたり慎重に協議をするとともに、本株式交換の条件に関して交渉を重ねた結果、本株式交換比率は妥当であり、川崎近海汽船の株主の皆様の利益に資するものであるとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。 両社は、上記のそれぞれにおける検討を踏まえて両社間で交渉・協議を重ねた結果、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当なものであり、それぞれの株主の利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことにつき、本日開催の両社の取締役会の決議に基づき、両社間で本株式交換契約を締結しました。 川崎近海汽船は、2022年2月9日付「2022年3月期業績予想並びに配当予想の修正に関するお知らせ」のとおり、1株当たりの150円の期末配当を予定しておりますが、本株式交換契約においては、川崎近海汽船は、2022年3月31日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録質権者に対して、普通株式1株当たり150円又は川崎汽船及び川崎近海汽船が別途書面で合意する金額を上限として、剰余金の配当を行うことができる旨の合意をしております。毎年3月31日を期末配当の基準日とする旨の定め(川崎近海汽船定款第43条1項)については、かかる定時株主総会に先立って変更する予定はありません。 なお、本株式交換比率は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社間で協議のうえ合意により変更されることがあります。 9 (2) 算定に関する事項 ① 算定機関の名称及び両社との関係 川崎汽船の第三者算定機関であるみずほ証券は、川崎汽船及び川崎近海汽船並びに本株式交換からは独立した算定機関であり、川崎汽船及び川崎近海汽船の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して川崎汽船及び川崎近海汽船との利益相反に係る重要な利害関係を有していません。また、みずほ証券のグループ企業である株式会社みずほ銀行(以下、「みずほ銀行」といいます。)は、川崎汽船及び川崎近海汽船の株主たる地位を有しているほか、川崎汽船及び川崎近海汽船に対して通常の銀行取引の一環としての融資取引等は生じていますが、本株式交換に関して川崎汽船及び川崎近海汽船との利益相反に係る重要な利害関係を有していません。 みずほ証券によれば、みずほ証券は金融商品取引法(昭和 23 年法律第 25 号。その後の改正を含みます。)第 36 条第2項及び金融商品取引業等に関する内閣府令第 70 条の4の適用法令に従い、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とみずほ銀行における川崎汽船及び川崎近海汽船の株式を保有する同行の別部署との間において、情報隔壁措置等の適切な弊害防止措置を講じているとのことであり、これらの措置により、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署は、本株式交換に関して利益相反に係る利害関係の影響を受けずに、みずほ銀行の川崎汽船及び川崎近海汽船に対する株主及び貸付人の地位とは独立した立場で、川崎近海汽船の株式価値の算定を行っているとのことです。 川崎汽船は、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とみずほ銀行の川崎近海汽船の株式を保有する別部署との間において情報遮断措置等の適切な弊害防止措置が構築されていること、川崎汽船とみずほ証券は一般取引先と同様の取引条件での取引を実施しているため第三者算定機関としての独立性が確保されていること、みずほ証券は過去の同種事案の第三者算定機関としての実績を有していること等を踏まえ、みずほ証券を川崎汽船及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関として選定いたしました。 川崎近海汽船の第三者算定機関であるKPMGは、川崎汽船及び川崎近海汽船から独立した算定機関であり、川崎汽船及び川崎近海汽船の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有していません。 ② 算定の概要 みずほ証券は、川崎汽船については、同社が東京証券取引所市場第一部(2022 年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場、以下同様。)に上場しており、川崎近海汽船については、同社が東京証券取引所市場第二部に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法を、また、両社と直接的には比較可能ではないものの、専ら株式交換比率レンジ分析の観点からは、両社と一定程度の類似性がある事業を手掛ける上場企業が複数存在し、類似企業比較による株式価値の類推が可能であることから類似企業比較法を、更に、将来の事業活動の状況を算定に反映するため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下、「DCF法」といいます。)を採用して算定を行いました。 各評価手法による川崎近海汽船普通株式1株につき割当交付される川崎汽船普通株式数の算定レンジは、以下のとおりとなります。 採用手法 株式交換比率の算定レンジ 10 市場株価基準法 類似企業比較法 DCF法 0.49~0.53 0.48~0.77 0.40~0.74 なお、市場株価基準法では、2022 年3月 15 日(以下、「算定基準日」といいます。)を基準として、算定基準日の株価、算定基準日から遡る1か月間、3か月間及び6か月間の株価終値の単純平均値を採用いたしました。 みずほ証券がDCF法による算定の前提とした両社の財務予測においては、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、川崎汽船については、営業利益に関して、主としてドライバルクセグメントにおいて新型コロナウイルス感染症影響に起因した入港規制等による滞船が解消に向かいタイトな需給環境も緩和され、市況が安定化すると予想し、2023 年3月期に対前年度比で約4割の減益想定の見込みとなっています。また、コンテナ船事業における傭船契約損失引当金の縮小やその他製品物流セグメントにおいて新型コロナウイルス感染症による影響に起因した出荷減の影響から緩やかに回復すると予想し、2024 年3月期に対前年度比で約6割の増益を見込んでおります。更に経常利益に関して、コンテナ船事業における世界的なコンテナサプライチェーンの混乱解消により逼迫した需給環境も緩和、市況水準が安定化するとの予想に基づき、2023 年3月期及び 2024 年3月期において対前年度比でそれぞれ約4割及び約7割の減益を想定した見込みとなっています。また、川崎近海汽船については、2023 年3月期に、2021 年 12 月 24 日に発表した 2022 年2月1日での宮古(八戸)/室蘭航路の休止による効果及び近海部門における足元の好調な市況により、営業利益に関して、対前年度比で約3割の増益を見込んでいます。 なお、川崎汽船及び川崎近海汽船の財務予測は、本株式交換の実施を前提としていません。 みずほ証券は、株式交換比率の算定に際して、みずほ証券が検討した全ての公開情報及び両社からみずほ証券に提供され又はみずほ証券が両社と協議した財務その他の情報で株式交換比率の算定に際して実質的な根拠となった情報の全てが、正確かつ完全なものであることに依拠し、それを前提としています。 なお、みずほ証券は、かかる情報の正確性又は完全性につき独自に検証を行っておらず、また、これらを独自に検証する責任又は義務を負いません。株式交換比率算定書に記載される内容は、みずほ証券に提供され又はみずほ証券が両社と協議した情報について、かかる情報を重大な誤りとする事項があった場合、又は株式交換比率算定書交付時点で開示されていない事実や状況若しくは株式交換比率算定書交付時点以降に発生した事実や状況(株式交換比率算定書交付時点において潜在的に存在した事実で、その後明らかになった事実を含みます。)があった場合には、異なる可能性があります。みずほ証券は、各社の経営陣が、みずほ証券に提供され(当事会社による調整内容を含む。)又はみずほ証券と協議した情報を不完全若しくは誤解を招くようなものとするような事実を一切認識していないことを前提としています。さらに、みずほ証券は、各社又はその関係会社の資産・負債(デリバティブ取引、簿外資産・負債その他の偶発債務を含みます。)又は引当につき独自に評価・鑑定を行っておらず、いかなる評価又は鑑定についても、独自に第三者から提供を受けたことはなく、また、第三者に要求していません。みずほ証券は、各社又はその関係会社の財産又は施設を検査する義務を負っておらず、ま11 た、倒産、破産等に関する法律に基づいて各社又はその関係会社の株主資本、支払能力又は公正価格についての評価を行っていません。 株式交換比率の算定に際して各社から情報の提供又は開示を受けられず、又は提供若しくは開示を受けたもののそれが各社の株式価値に及ぼす影響が現時点においては不確定なもの、又はその他の方法によってもみずほ証券が評価の基礎として使用できなかったもの若しくは使用できる確証を得られなかったものについては、みずほ証券は、みずほ証券が合理的及び適切と考える仮定を用いています。みずほ証券のかかる仮定が重要な点において事実と異なることが明らかになった場合に、それが各社の将来の財務状況にどのような影響を及ぼすかについて、みずほ証券は検証を行っていません。 なお、みずほ証券が開示を受けた財務予測その他の将来に関する情報については、両社の将来の経営成績及び財務状況に関し現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき、各社の経営陣によって合理的に準備・作成又は調整されたことを前提としています。みずほ証券は上記の前提条件及び財務予測並びに事業計画の実現可能性について独自に検証することなく、これらの前提条件及び財務予測並びに事業計画に依拠しており、株式交換比率算定書で言及される分析若しくは予想又はそれらの基礎となる仮定に関して何らの見解も表明していません。みずほ証券は、法律、規制又は税務関連の専門家ではなく、かかる事項については、両社の外部専門家が行った評価に依拠しています。 なお、本株式交換は、日本の法人税法上、課税されない取引であることを前提としていまみずほ証券の算定結果は、みずほ証券が川崎汽船の依頼により、川崎汽船の取締役会が本株式交換比率を決定するための参考に資することを唯一の目的とし川崎汽船に提出したものであり、当該算定結果は、みずほ証券が本株式交換比率の妥当性について意見を表明するものではす。 ありません。 他方、KPMGは、川崎汽船については、同社が東京証券取引所市場第一部に上場しており市場株価が存在していることから、市場株価法を用いて算定を行いました。市場株価法においては、2022 年3月 15 日を算定基準日として、東京証券取引所市場第一部における算定基準日の終値、1か月間(2022 年2月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)、3か月間(2021 年 12 月16 日から 2022 年3月 15 日まで。)及び6か月間(2021 年9月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)の各期間の終値の単純平均値を採用しています。 川崎近海汽船については、同社が東京証券取引所市場第二部に上場しており市場株価が存在していることから市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を用いて算定を行いました。 市場株価法においては、2022 年3月 15 日を算定基準日として、東京証券取引所市場第二部における算定基準日の終値、1か月間(2022 年2月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)、3か月間(2021 年 12 月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)及び6か月間(2021 年9月 16 日から2022 年3月 15 日まで。)の各期間の終値の単純平均値を採用しています。 DCF法では、川崎近海汽船が 2021 年 12 月 24 日に公表した 2021 年度中期経営計画及び2022 年2月9日付「2022 年3月期業績予想並びに配当予想の修正に関するお知らせ」の中で公12 表した 2022 年3月期通期連結業績予想の修正の基礎資料として、川崎近海汽船よりKPMGが開示を受けた 2022 年3月期から 2024 年3月期までの財務予測及び将来的な事業環境見通しに基づき、評価基準日である 2021 年 12 月 31 日以降に川崎近海汽船が創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって事業価値や株式価値を評価しています。 なお継続価値の算定については、川崎近海汽船が想定する 2025 年3月期以降に継続的に創出する水準として開示を受けたキャッシュ・フローを、現在価値に割り引くことにより算出しています。割引率は 6.7%~8.1%を使用しています。なお、割引率には加重平均資本コスト(Weighted Average Cost of Capital, WACC)を使用しています。 KPMGがDCF法による算定の前提とした川崎近海汽船の財務予測及び将来的な事業環境見通しには、対前年度比において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2023 年3月期に、2021 年 12 月 24 日に発表した 2022 年2月1日での宮古(八戸)/室蘭航路の休止による効果、近海部門における足元の好調な市況及びオフショア支援船部門の収支改善により、営業利益に関して、対前年度比で約3割増益となることを見込んでいます。また、本株式交換の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、川崎近海汽船の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)には加味されていません。 なお、DCF法で前提とした川崎近海汽船の財務予測及び将来的な事業環境見通しは、川崎近海汽船経営陣による現時点で得られる入手可能な情報に基づき作成されたものであり、当該財務予測については、KPMGが川崎近海汽船との間でインタビューを行う等してその内容についてレビューを行っており、下記「3.(4)公正性を担保するための措置」及び「3.(5)利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本特別委員会がその内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性を確認しています。 各評価手法による川崎汽船株式の1株当たりの株式価値を1とした場合の算定レンジは、以下のとおりとなります。 採用手法 川崎汽船 市場株価法 川崎近海汽船 市場株価法 DCF法 株式交換比率の算定レンジ 0.49~0.53 0.50~1.14 KPMGは、本株式交換比率の算定に際して、川崎近海汽船株式の株式価値の算定においては、川崎近海汽船から受けた情報、ヒアリングにより聴取した情報、一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの資料及び情報が全て正確かつ完全なものであること、かつ、川崎近海汽船株式の株式価値の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でKPMGに対して未開示の事実はないことを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていません。また、KPMGは、川崎近海汽船及びその子会社の資産又は負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)について個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者算定機関への評価、鑑定又は査13 定の依頼も行っていません。KPMGによる川崎近海汽船株式の株式価値の算定は、2022 年3月 15 日までの情報及び経済条件等を反映したものであり、KPMGがDCF法による評価に使用した川崎近海汽船の事業計画については、川崎近海汽船の経営陣により当該基準日時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としています。ただし、KPMGは、算定の基礎とした川崎近海汽船の事業計画について、複数回、川崎近海汽船と質疑応答を行い、その作成経緯及び川崎近海汽船の現状を把握したうえで、それらに不合理な点がないかという限りにおいて、川崎近海汽船の事業計画の合理性を確認しています。 (3) 上場廃止となる見込み及びその事由 本株式交換により、その効力発生日である 2022 年6月1日(予定)をもって、川崎汽船は川崎近海汽船の完全親会社となることから、完全子会社となる川崎近海汽船の普通株式は、東京証券取引所市場第二部の上場廃止基準により、所定の手続を経て 2022 年5月 30 日に上場廃止(最終売買日は 2022 年5月 27 日。)となる予定です。上場廃止後は、川崎近海汽船株式を東京証券取引所において取引することができなくなりますが、本株式交換の対価である川崎汽船株式は、東京証券取引所市場第一部に上場されており、本株式交換後においても東京証券取引所において取引が可能であることから、川崎近海汽船の株主の皆様のうち川崎汽船株式を 100 株以上割当交付される株主の皆様に対しては、引き続き株式の流動性を提供できるものと考えています。 他方、本株式交換により、川崎汽船の単元未満株式を保有することとなる株主の皆様においては、金融商品取引所市場において当該単元未満株式を売却することはできませんが、単元未満株式の買取制度をご利用いただくことが可能です。また、単元未満株式の買増制度をご利用いただき、その保有する単元未満株式の数と合わせて1単元となる数の株式を川崎汽船から買い増すことも可能です。かかる取扱いの概要については、上記「2.(3)(注3)単元未満株式の取扱い」をご参照ください。また、本株式交換に伴い1株に満たない端数が生じた場合における端数の取扱いの詳細については、上記「2.(3)(注4)1株に満たない端数の取扱い」をご参照ください。 なお、川崎近海汽船の株主の皆様は、最終売買日である 2022 年5月 27 日(予定)までは、東京証券取引所においてその保有する川崎近海汽船株式を従来どおり取引することができます。 (4) 公正性を担保するための措置 両社は、川崎汽船が川崎近海汽船の発行済株式数(2,952,500 株)から自己株式数(17,019株)を減じた株式数の 47.82%に相当する 1,404,000 株の川崎近海汽船株式を保有する(2021年9月 30 日現在)同社の親会社であること、及び川崎近海汽船において川崎汽船出身の取締役が存在すること等から、本株式交換の公正性を担保する必要があると判断し、下記の措置を実施しています。 ① 独立した第三者算定機関からの株式交換比率算定書の取得 川崎汽船は、川崎汽船及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関であるみずほ証券か14 ら、2022 年3月 15 日付で、本株式交換比率に関する算定書を取得いたしました。算定書の概要は上記「3.(2)算定に関する事項」をご参照ください。なお、川崎汽船は、みずほ証券から、本株式交換比率が川崎汽船の株主にとって財務的見地より公正である旨の評価(フェアネス・オピニオン)を取得していません。他方、川崎近海汽船は、川崎汽船及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関であるKPMGから、2022 年3月 15 日付で、本株式交換に関する算定書を取得いたしました。算定書の概要は上記「3.(2)算定に関する事項」をご参照ください。なお、川崎近海汽船は、KPMGから、本株式交換比率が川崎近海汽船の株主にとって財務的見地より公正である旨の評価(フェアネス・オピニオン)を取得していません。 ② 独立した法律事務所からの助言 川崎汽船は、本株式交換のリーガル・アドバイザーとして、西村あさひ法律事務所を選任し、本株式交換の諸手続及び取締役会の意思決定の方法・過程等について、法的な観点から助言を受けています。なお、西村あさひ法律事務所は、川崎汽船及び川崎近海汽船との間で重要な利害関係を有しません。 他方、川崎近海汽船は、本株式交換のリーガル・アドバイザーとして、長島・大野・常松法律事務所を選任し、本株式交換の諸手続及び取締役会の意思決定の方法・過程等について、法的な観点から助言を受けています。なお、長島・大野・常松法律事務所は、川崎汽船及び川崎近海汽船との間で重要な利害関係を有しません。 (5) 利益相反を回避するための措置 川崎汽船が川崎近海汽船の発行済株式数(2,952,500 株)から自己株式数(17,019 株)を減じた株式数の 47.82%に相当する 1,404,000 株の川崎近海汽船株式を保有する(2021 年9月 30日現在)同社の親会社であることから、川崎近海汽船は、本株式交換に関し、利益相反を回避するため、以下の措置を講じています。 ① 川崎近海汽船における利害関係を有しない特別委員会からの本答申書の取得 川崎近海汽船の取締役会は、川崎汽船による完全子会社化の条件等に関する具体的な交渉・協議を開始するに先立って、完全子会社化に係る川崎近海汽船の意思決定に慎重を期し、また、川崎近海汽船の取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、川崎近海汽船の取締役会において川崎汽船に完全子会社化される旨の決定をすることが川崎近海汽船の少数株主にとって不利益なものであるかどうかについての意見を取得することを目的として、川崎汽船と利害関係を有しない川崎近海汽船の社外取締役であり、かつ、独立役員である陶浪隆生氏、並びに、川崎汽船と利害関係を有しない川崎近海汽船の社外監査役であり、かつ、独立役員である鈴木修一氏及び倉富正敏氏の3名によって構成される本特別委員会を 2021 年2月 26 日に設置し、本特別委員会に対し、①川崎近海汽船が川崎汽船に対して提供を要請する情報が十分であり、適切であるか否か、②川崎汽船が提供する情報が十分であるか否か、③完全子会社化の目的が、川崎近海汽船の企業価値の向上に資するものとして合理性があるか否か、④完全子会社化の手法・取引条件(対価の種類を含む。)が妥当であるか否か、⑤完全子会社化の手続が公正であるか否か(いかなる公正性担保措15 置を講じるべきかを含む。)、⑥③乃至⑤を踏まえて、完全子会社化が川崎近海汽船の少数株主にとって不利益でないか否か、⑦③乃至⑥を踏まえて、完全子会社化されることの是非を諮問しました。 なお、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定報酬を支払うものとされております。 本特別委員会は、2021年2月26日の設置以降、本日までの間に、合計17回、合計16時間以上にわたって開催され、審議等を行いました。また、本特別委員会として、川崎近海汽船経営陣及びそのアドバイザーが開催した全体会議にも合計44回、合計67時間以上にわたって出席し、意見を述べる等しました。また、各会日間においても電子メールや電話を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定を行う等し、本諮間事項について、慎重に審譲及び検討を行いました。本特別委員会は、本特別委員会のリーガル・アドバイザーとして独立性、専門性及び実績等を確認した上で中村・角田・松本法律事務所を選任し、また、川崎近海汽船のリーガル・アドバイザーである長島・大野・常松法律事務所及び川崎近海汽船のファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるKPMGについて、それぞれその独立性及び実績等を確認した上でその選任を承認するとともに、川崎近海汽船が社内に構築した本株式交換の検討体制について独立性の観点から間題がないことを確認の上、承認しました。また、その上で、本特別委員会は、川崎近海汽船経営陣から、DCF法による株式価値の算定において基礎とされる本事業計画について、その策定過程において複数回に亘り事業計画案の数値概要、その前提となる経営環境、事業分野ごとの目標・基本戦略・具体的な施策等の説明を受け、質疑応答を行い、KPMGの財務的な観点からの助言等も踏まえて本事業計画の合理性を確認の上、承認しております。 また、川崎汽船からの本株式交換の提案について、川崎近海汽船は、川崎汽船に対し本株式交換によって期待されるシナジー効果、川崎近海汽船の将来の収支、CF、財務改善等の見込みとその判断根拠、本株式交換実施後の経営方針その他に関して複数回に亘り説明を求め、川崎汽船は説明資料の交付及び説明会の開催をする等して説明を行いました。さらに、本特別委員会は、川崎近海汽船の経営陣と協議を重ね、川崎汽船に対する質問事項や情報提供要請事項の検討及び川崎汽船による回答内容の精査を行いました。また、本特別委員会は、川崎近海汽船の経営陣から、川崎近海汽船の経営環境・経営課題に関する現状認識、本株式交換の必要性、本株式交換により期待されるシナジー効果、本株式交換によるデメリット、本株式交換後の経営方針及び体制等について説明を受け、質疑応答を行いました。 さらに、本特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所から、本株式交換において手続の公正性を担保するために講じるべき措置、本株式交換の諸手続及び本株式交換に係る特別委員会の審議の方法や過程等について助言を受け、川崎近海汽船及

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