川崎汽船(9107) – 法定事前開示書類(株式交換)(川崎近海汽船株式会社)

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開示日時:2022/03/17 13:00:00

損益

決算期 売上高 営業益 経常益 EPS
2018.03 116,202,500 721,900 1,127,300 94.57
2019.03 83,673,100 -2,473,700 -2,613,100 -1,192.08
2020.03 73,528,400 684,000 746,600 56.5
2021.03 62,548,600 -2,128,600 -2,253,000 1,165.34

※金額の単位は[万円]

株価

前日終値 50日平均 200日平均 実績PER 予想PER
7,890.0 6,227.8 4,751.065 2.15 2.89

※金額の単位は[円]

キャッシュフロー

決算期 フリーCF 営業CF
2018.03 -9,853,300 116,700
2019.03 -10,410,000 -680,800
2020.03 -9,394,500 -2,179,700
2021.03 -872,600 3,339,700

※金額の単位は[万円]

▼テキスト箇所の抽出

会社法第 794 条第1項及び 会社法施行規則第 193 条に定める事前備置書類 (株式交換に係る事前開示事項) 2022 年3月 17 日 川崎汽船株式会社 会社法第 794 条第1項及び会社法施行規則第 193 条に定める事前備置書類 (株式交換に係る事前開示事項) 2022 年3月 17 日 神戸市中央区海岸通8番 川崎汽船株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 明珍 幸一 川崎汽船株式会社(以下、「当社」といいます。)は、川崎近海汽船株式会社(以下、「川崎近海汽船」といいます。)との間で締結した別紙1の 2022 年3月 16 日付株式交換契約(以下、「本株式交換契約」といいます。)に基づき、2022 年6月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、川崎近海汽船を株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」といいます。)を実施いたします。 本株式交換に関する会社法第 794 条第1項及び会社法施行規則第 193 条に定める事前開示事項は、次のとおりです。 します。 なお、本株式交換は、当社においては会社法第 796 条第2項に定める簡易株式交換に該当記 1. 株式交換契約の内容(会社法第 794 条第1項) 別紙1のとおりです。 事項(会社法施行規則第 193 条第1号) 別紙2のとおりです。 事項(会社法施行規則第 193 第2号) 該当事項はありません。 2. 会社法第 768 条第1項第2号及び第3号に掲げる事項についての定めの相当性に関する3. 会社法第 768 条第1項第4号及び第5号に掲げる事項についての定めの相当性に関する 4. 株式交換完全子会社についての次に掲げる事項(会社法施行規則第 193 条第3号) (1) 最終事業年度に係る計算書類等の内容 別紙3のとおりです。 該臨時計算書類等の内容 該当事項はありません。 (2) 最終事業年度の末日後の日を臨時決算日とする臨時計算書類等があるときは当(3) 最終事業年度の末日後に生じた重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象の内容 ① 本株式交換契約の締結 川崎近海汽船は、2022 年3月 16 日開催の取締役会において、連結親会社である当社との間で、当社を株式交換完全親会社とし、川崎近海汽船を株式交換完全子会社とする本株式交換を行うことに関し、決議のうえ、本株式交換契約を締結いたしました。本株式交換は、2022 年5月 10 日に開催予定の川崎近海汽船の臨時株主総会の決議による承認を得たうえで、2022 年6月1日を効力発生日として行う予定です。本株式交換契約の内容は、上記「1.株式交換契約の内容(会社法第 794 条第1項)」に記載のとおりです。 ② 自己株式の消却 川崎近海汽船は、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、本株式交換により当社が川崎近海汽船の発行済株式の全部を取得する時点の直前時点(以下、「基準時」といいます。)において川崎近海汽船が有する全ての自己株式(本株式交換に関する会社法第 785 条に基づく川崎近海汽船の株主の株式買取請求に応じて川崎近海汽船が取得する株式を含む。)を、基準時において消却する予定です。 5. 株式交換完全親会社において、最終事業年度の末日後に生じた重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象の内容(会社法施行規則第 193 条第4号) ① 本株式交換契約の締結 当社は、2022 年3月 16 日開催の取締役会において、連結子会社である川崎近海汽船との間で、当社を株式交換完全親会社とし、川崎近海汽船を株式交換完全子会社とする本株式交換を行うことに関し、決議のうえ、本株式交換契約を締結いたしました。本株式交換は、2022 年5月 10 日に開催予定の川崎近海汽船の臨時株主総会の決議による承認を得たうえで、2022 年6月1日を効力発生日として行う予定です。本株式交換契約の内容は、上記「1.株式交換契約の内容(会社法第 794 条第1項)」に記載のとおりです。 6. 会社法第 799 条第1項の規定により株式交換について異議を述べることができる債権者に対する、株式交換が効力を生ずる日以降における株式交換完全親会社の債務の履行の見込みに関する事項(会社法施行規則第 193 条第5号) 本株式交換については、会社法第 799 条第1項の規定により異議を述べることができる債権者は存在しないため、該当事項はありません。 以 上 別紙1:株式交換契約書 株式交換契約書川崎汽船株式会社 (以 下 「甲」 とい う。)と 川崎近海 汽船株式会社 (以 下 「乙」 とい う。)は、令和 4年 3月 16日 付 けで、以下の とお り株式交換契約 (以 下 「本契約 」 とい う。)を 締結す る。饉動第 1条 (株 式交換 )甲及び 乙は、本契約 の規定 に従い、甲を株式交換完全親会社 、乙を株式交換完全子会社 とす る株式交換 (以 下 「本株 式交換」 とい う。)を 行 い、 甲は、本株式交換 によ り乙の発行済株式 (た だ し、 甲の有す る乙の株式 を除 く。以下同 じ。)の 全部 を取得す る。第 2条 (株式交換完全親会社及び株式交換完全子会社 の商号及び住所 )甲及び 乙の商号及 び住所 は、以下の とお りで ある。(1)甲 (株 式交換完全親会社 )商号 :川 崎汽船株式会社住所 :神 戸市 中央 区海岸通 8番(2)乙 (株 式交換完全子会社 )商号 :川 崎近海汽船株式会社住所 :東 京都 千代 田区霞が関三丁 目2番 1号第 3条 (株 式交換 に際 して交付す る株式及 びその割 当て)1.甲 は、本株式交換 に際 して、本株式交換 に よ り甲が 乙の発行済株 式の全部 を取得す る時テ 点の直前時点 (以 下 「基準時」 とい う。)の 乙の株主 (た だ し、 甲を除 く。以下 「本割当対象株 主」 とい う。)に 対 し、 乙の普通株式 に代 わ り、その保有す る乙の普通株式数の合計 に O.58を 乗 じた数 の甲の普通株 式 を交付す る。2.甲 は、本株式交換 に際 して、基準時の各本割 当対象株 主 に対 し、その保 有す る乙の普通株式 1株 につ き、 甲の普通株式 0.58株 の割合 をもつて割 り当て る。3.前 二項 の規 定 に従 い 甲が各本割 当対象株 主 に対 して割 り当て るべ き甲の普通株 式 の数に 1株 に満 たない端数 がある ときは、 甲は会社法第 234条 その他 の関連 法令 の規定に従い処理す る。に引第 4条 (甲 の資本金及び準備金の額 )本株式交換 に よ り増加す る甲の資本金及び準備金 の額 は、会社計算規則第 39条 の規定に従 い甲が別途適 当に定 める金額 とす る。 ,第 5条 (効 力発生 日)本株式交換がその効力 を生ず る 日 (以 下 「本効力発生 日」 とい う。)は 、令 和 4年 6月 1日とす る。ただ し、本株式交換 に係 る手続進行上の必要性そ の他 の事 由に よ り必要が ある ときは、甲乙協議 し合意 の上、これ を変更す ることができる。第 6条 (株 式交換 契約承認株主総会)1.甲 は、会社法第 796条 第 2項 の規定 に よ り、本契約 について会社法第 795条 第 1項 に定め る株 主総会 の承認 を得 ないで本株式交換 を行 う。ただ し、会社法第 796条 第 3項 の規定 に よ り、本契約 につ き株 主総会 の決議 による承認 が必要 となつた場合 、甲は、本効力発 生 日の前 日までに、本契約 の承認 及 び本株式 交換 に必要 な事項 に関す る株 主総会 の決議 を求 める。2.乙 は、令和 4年 5月 10日 開催予定 の臨時株 主総会 (以 下 「乙株 主総会」とい うな)に おいて、本契約 の承認及び本株式交換 に必要 な事項 に関す る株 主総会 の決議 を求 める。3.本 株式交換 に係 る手続 の進行 上 の必要性 その他 の事 由によ り必要 があ る ときは、 甲乙協議 の上、前項 に定め る株主総会 の開催 日を変更す ることがで きる。第 7条 (会 社 の財産 の管理 )甲及び 乙は、本契約締結 の 日か ら本効力発生 日に至 るまでの間、それ ぞれ善良なる管理者の注意 をもつて業務執行並び に財産 の管理及 び運用 を行 い、そ の財産若 しくは権利義務 に重大 な影響 を及 ぼす行為又 は本株式 交換 の実行若 しくは本株式交換比率 に重大 な影響 を及ぼす行為 を行お うとす る場合 について は、あ らか じめ甲乙協議 し合意 の上、 これ を行 う。第 8条 (自 己株式 の消却 )乙は、基準時 において乙が有す るすべ ての 自己株式 (本 株式交換 に関す る会社法 785条 に基づ く乙の株 主の株 式 買取請求 に応 じて 乙が取得す る株 式 を含 む。)を 、本効力 発生 日の前日までに開催 す る乙の取締役 会決議 に よ り、基準時 において消却す る。第 9条 (剰 余金 の配 当)乙は、令和 4年 3月 31日 の最終の株 主名簿 に記載又 は記録 された株 主又は登 録質権者 に対 して、普通株式 1株 当た り 150円 又 は甲及び 乙が別途書面で合意す る金額 を上 限 として、剰余金 の配 当を行 うこ とができる。第 10条 (株 式交換条件 の変更及び本契約 の解 除 )本 契約締結 の 日か ら本効 力発生 日に至 るまで の間にお いて、①天災地変その他 の事 由によ り、甲又は 乙の株価 、財務状態又は経 営状態 に重大 な変動が生 じた場合 、②本 株式交換 の実行 に重大 な支障 をきたす事態 が生 じ又 は判 明 した場合 、その他本契約 の 目的 の達成 が困難 となつた場合 は、 甲乙協議 し合意 の上、本株 式交換 の条件その他本契 約の内容 を変更 し、又 は本契約 を解除す ることができる。-2-第 11条 (本 契約 の効力)本契約は、① 甲において会社法第 796条 第 3項 の規定により本契約に関 して株主総会 の承認が必要 となつたに もかかわ らず、本効力発生 日の前 日までに甲の株主総会 において本契約の承認及び本株式交換に必要なその他 の事項 に関す る決議が得 られなかった とき、②乙株主総会 において本契約の承認及び本株式交換 に必要なその他の事項 に関す る決議が得られなかった とき、又は③法令等に定め られた本株式交換 を実行す るために本効力発生 日に先立って必要な関係官庁等の承認等が得 られず、若 しくは必要な手続が完了 しなかったときには、その効力を失 う。第 12条 (準 拠法及び裁判管轄)1.本 契約は、 日本法 を準拠法 とし、 日本法に従つて解釈 され る。2,本 契約の履行及び解釈 に関 し紛争が生 じた場合は、東京地方裁判所 を第一審の専属的合意管轄裁判所 とす る。第 13条 (協 議事項) ‘本契約 に記載 のない事項 、又 は本契約 の内容 に疑義が生 じた場合は、甲及 び 乙は誠実 に協議 し、その解決 を図 る。(以 下余 白),3本契約締結の証 として本契約書 2通 を作成 し、甲乙がそれぞれ記名押印の うえ、各 1通 を保有す る。令和 4年 3月 16日甲 :神 戸市中央区海岸通 8番川崎汽船株式会社代表取締役社長 社長執行役員 明珍乙 :東 京都千代田区霞が関三丁 目2番 1号川崎近海汽船株式会社代表取締役社長 久下,″-4-,/峰、鰻別紙2:会社法第 768 条第1項第2号及び第3号に掲げる事項についての定めの相当性に関する事項 1. 本株式交換に際して交付する株式の数又はその数の算定方法及びその割当ての相当性に関する事項 (1) 本株式交換に係る割当ての内容 当社 (株式交換完全親会社) 川崎近海汽船 (株式交換完全子会社) 本株式交換に係る 割当比率 本株式交換により 交付する株式数 (注1) 株式の割当比率 1 0.58 当社の普通株式:888,258 株(予定) 川崎近海汽船の普通株式(以下、「川崎近海汽船株式」といいます。)1株に対して、当社の普通株式(以下、「当社株式」といいます。)0.58 株を割当交付いたします。ただし、当社が保有する川崎近海汽船株式(2022 年3月 16 日現在 1,404,000 株)については、本株式交換による株式の割当ては行いません。なお、上記の本株式交換に係る割当比率(以下、「本株式交換比率」といいます。)は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合は、両社が協議し合意のうえ、変更されることがあります。 (注2) 本株式交換により交付する当社株式数 当社は、本株式交換に際して、基準時の川崎近海汽船の株主(ただし、当社を除きます。)に対して、その保有する川崎近海汽船株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数の当社株式を割当交付いたします。本株式交換に際して割当交付する当社株式には、新たに発行する当社株式及び当社が保有する自己株式のうち 77,000 株を充当する予定です。 なお、川崎近海汽船は、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、基準時までに川崎近海汽船が保有する自己株式(本株式交換に際して、会社法第 785 条第1項の規定に基づいて行使される株式買取請求に係る株式の買取りによって川崎近海汽船が取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時をもって消却する予定です。本株式交換により割当交付する普通株式の総数については、川崎近海汽船による自己株式の取得及び消却等により、今後修正される可能性があります。 (注3) 単元未満株式の取扱い 本株式交換に伴い、当社の単元未満株式(100 株未満の株式)を保有することとなる川崎近海汽船の株主の皆様におかれましては、本株式交換の効力発生日以降、以下の制度をご利用いただくことができます。 なお、金融商品取引所市場において単元未満株式を売却することはできません。 ① 単元未満株式の買取制度(100 株未満株式の売却) 会社法第 192 条第1項の規定に基づき、当社の単元未満株式を保有する株主の皆様が、当社に対して、その保有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる制度です。 ② 単元未満株式の買増制度(100 株への買増し) 会社法第 194 条第1項及び当社の定款の規定に基づき、当社の単元未満株式を保有する株主の皆様が、当社に対し、その保有する単元未満株式の数と合わせて1単元(100 株)となる数の当社株式を売り渡すことを請求し、これを当社から買い増すことができる制度です。 (注4) 1株に満たない端数の取扱い 本株式交換に伴い、当社株式1株に満たない端数の割当交付を受けることとなる川崎近海汽船の株主の皆様に対しては、会社法第 234 条その他の関係法令の定めに従い、その端数の合計数(その合計数に1に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数の当社株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて当該株主の皆様に現金でお支払いいたします。 (2) 本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等 ① 割当ての内容の根拠及び理由 当社及び川崎近海汽船は、2020 年2月に、当社から川崎近海汽船に対して本株式交換の正式提案が行われ、両社間で真摯に協議・交渉を重ねた結果、当社が川崎近海汽船を完全子会社化することが、両社の企業価値向上にとって最善の判断と考えるに至りました。具体的には、当社は、2020 年2月に、より一層の協働関係構築に向けた資本関係見直しとして川崎近海汽船の完全子会社化の打診がなされ、川崎近海汽船はその時点以降、2020 年 12 月に至るまで、(i)当社との協働によるグループシナジーの創出が必要であることは認識しつつも、一定のグループシナジーの創出は従来の資本関係のままでも達成可能であること、(ii)完全子会社化により、上場会社としての独立性が失われることのデメリットが大きいと考えられたこと、(iii)当社の経営成績や財務状態に不確実性を伴うこと等を理由として、完全子会社化が川崎近海汽船の企業価値の向上に有益であると判断することができず、当社による完全子会社化の提案検討には直ちに合意できなかったため、当社に対して、完全子会社化のメリットの更なる検討・説明を求めました。これに対して、当社からは、デジタルトランスフォーメーション(以下、「DX 推進」といいます。)や環境対応といった重要な経営課題において迅速かつ十全な形でグループシナジーを追求するためには、限られた人的資本・技術・その他の経営資源の有効活用が必須であり当社のみならず、川崎近海汽船の持続的成長においては完全子会社化が極めて重要であるとの意見が再度示されたところ、川崎近海汽船取締役会としても、企業の持続性にとっての DX 推進や環境対応の重要性の高まりを改めて検討した結果、これらに係る当社のノウハウや人材資源の活用が、川崎近海汽船の企業価値の向上に資する可能性があること及び少数株主の利益の保護の観点から、当社による完全子会社化の提案を手続の公正性を十分に担保して行う必 要があるとの判断に至り、2021 年2月 26 日に支配株主である当社との間で利害関係を有しない独立した委員のみから構成される特別委員会(以下、「本特別委員会」といい、その詳細については、下記「4(2)利益相反を回避するための措置」をご参照ください。)を設置する等、検討体制を整えたうえで、完全子会社化によるメリット・デメリットについてのさらなる検討及び当社との協議を行うこととしました。 その後、当社及び川崎近海汽船は、協議を重ねた結果、両社は、経営方針や顧客の様々なニーズに応えて選ばれ続ける企業であるための中長期的な戦略が合致しており、安全・環境・品質に DX を掛け合わせることで付加価値のある外航・内航が一体化したサービスを展開することが可能となり、かつ、両社が有する顧客基盤を活用した営業規模の拡大を図ることが、中長期的な成長戦略として重要であり、さらに、川崎近海汽船を当社の完全子会社とすることで、当社の中長期的視点に基づいた当社グループ一体としての機動的な意思決定、効率的な経営資源の配分、及び協働による顧客への安全・安心の高品質な輸送サービスの提供が可能となること、また、今後の環境対応のためには従来以上に当社の技術的サポートが必要となる局面が想定されることから、2021 年7月上旬には、当社による川崎近海汽船の完全子会社化が川崎近海汽船の持続的成長に資するとの考えで一致いたしました。その後、川崎近海汽船において以前からの課題であった不採算航路の休止の協議が本格化したこともあり、本株式交換における航路休止の影響や本株式交換に対する川崎近海汽船の懸念の解消について両社で協議を重ねるとともに、更なる海運業界を取り巻く事業環境についての協議検討する中で、特に昨年後半より、脱炭素化に向けた各社の対応が一段と加速する中で当社の技術的サポートの必要性の高まりを確認したこと、等を通じて、2021 年 11 月下旬に、当社の企業価値向上のみならず、川崎近海汽船の企業価値向上のためにも有益であるとの最終的な結論に至りました。当社川崎近海汽船 当社及び川崎近海汽船は、本株式交換に用いられる上記「1(1)本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率の算定に当たって、公正性・妥当性を確保するため、それぞれ別個に、両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、当社は 2021 年3月上旬にみずほ証券株式会社(以下、「みずほ証券」といいます。)を、川崎近海汽船は 2021年3月中旬に株式会社KPMG FAS(以下、「KPMG」といいます。)を、それぞれのファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関に選定いたしました。 当社においては、下記「4(1)公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本株式交換の対価の公正性その他の本株式交換の公正性を担保するため、第三者算定機関であるみずほ証券から受領した株式交換比率算定書、リーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所からの助言、当社が川崎近海汽船に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえ、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率は妥当であり、当社の株主の皆様の利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。 他方、川崎近海汽船においては、下記「4(1)公正性を担保するための措置」及び「4(2)利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本株式 交換の対価の公正性その他の本株式交換の公正性を担保するため、第三者算定機関であるKPMGから受領した株式交換比率算定書、リーガル・アドバイザーである長島・大野・常松法律事務所からの助言、川崎近海汽船が当社に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、支配株主である当社との間で利害関係を有しない独立した委員のみから構成される本特別委員会からの指示、助言及び 2022 年3月 16 日付で受領した答申書(以下、「本答申書」といい、その概要については、下記「4(2)①川崎近海汽船における利害関係を有しない特別委員会からの本答申書の取得」をご参照ください。)の内容等を踏まえて、当社との間で本株式交換比率の算定方法や両者を取り巻く足元及び将来の事業環境・経営課題に関する認識等について複数回にわたり慎重に協議をするとともに、本株式交換の条件に関して交渉を重ねた結果、本株式交換比率は妥当であり、川崎近海汽船の株主の皆様の利益に資するものであるとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。 両社は、上記のそれぞれにおける検討を踏まえて両社間で交渉・協議を重ねた結果、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当なものであり、それぞれの株主の利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことにつき、2022年3月16日開催の両社の取締役会の決議に基づき、両社間で本株式交換契約を締結しました。 川崎近海汽船は、2022年2月9日付「2022年3月期業績予想並びに配当予想の修正に関するお知らせ」のとおり、1株当たりの150円の期末配当を予定しておりますが、本株式交換契約においては、川崎近海汽船は、2022年3月31日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録質権者に対して、普通株式1株当たり150円又は当社及び川崎近海汽船が別途書面で合意する金額を上限として、剰余金の配当を行うことができる旨の合意をしております。毎年3月31日を期末配当の基準日とする旨の定め(川崎近海汽船定款第43条1項)については、かかる定時株主総会に先立って変更する予定はありません。 なお、本株式交換比率は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社間で協議のうえ合意により変更されることがあります。 ② 算定に関する事項 ア 算定機関の名称及び両社との関係 当社の第三者算定機関であるみずほ証券は、当社及び川崎近海汽船並びに本株式交換からは独立した算定機関であり、当社及び川崎近海汽船の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して当社及び川崎近海汽船との利益相反に係る重要な利害関係を有していません。また、みずほ証券のグループ企業である株式会社みずほ銀行(以下、「みずほ銀行」といいます。)は、当社及び川崎近海汽船の株主たる地位を有しているほか、当社及び川崎近海汽船に対して通常の銀行取引の一環としての融資取引等は生じていますが、本株式交換に関して当社及び川崎近海汽船との利益相反に係る重要な利害関係を有していません。 みずほ証券によれば、みずほ証券は金融商品取引法(昭和 23 年法律第 25号。その後の改正を含みます。)第 36 条第2項及び金融商品取引業等に関する内閣府令第 70 条の4の適用法令に従い、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とみずほ銀行における当社及び川崎近海汽船 の株式を保有する同行の別部署との間において、情報隔壁措置等の適切な弊害防止措置を講じているとのことであり、これらの措置により、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署は、本株式交換に関して利益相反に係る利害関係の影響を受けずに、みずほ銀行の当社及び川崎近海汽船に対する株主及び貸付人の地位とは独立した立場で、川崎近海汽船の株式価値の算定を行っているとのことです。 当社は、みずほ証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とみずほ銀行の川崎近海汽船の株式を保有する別部署との間において情報遮断措置等の適切な弊害防止措置が構築されていること、当社とみずほ証券は一般取引先と同様の取引条件での取引を実施しているため第三者算定機関としての独立性が確保されていること、みずほ証券は過去の同種事案の第三者算定機関としての実績を有していること等を踏まえ、みずほ証券を当社及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関として選定いたしました。 川崎近海汽船の第三者算定機関であるKPMGは、当社及び川崎近海汽船から独立した算定機関であり、当社及び川崎近海汽船の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有していません。 イ 算定の概要 みずほ証券は、当社については、同社が株式会社東京証券取引所(以下、「東京証券取引所」といいます。)市場第一部(2022 年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場、以下同様。)に上場しており、川崎近海汽船については、同社が東京証券取引所市場第二部(2022 年4月4日以降は東京証券取引所スタンダード市場、以下同様。)に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法を、また、両社と直接的には比較可能ではないものの、専ら株式交換比率レンジ分析の観点からは、両社と一定程度の類似性がある事業を手掛ける上場企業が複数存在し、類似企業比較による株式価値の類推が可能であることから類似企業比較法を、更に、将来の事業活動の状況を算定に反映するため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下、「DCF法」といいます。)を採用して算定を行いました。 各評価手法による川崎近海汽船普通株式1株につき割当交付される当社普通株式数の算定レンジは、以下のとおりとなります。 採用手法 市場株価基準法 類似企業比較法 DCF法 株式交換比率の算定レンジ 0.49~0.53 0.48~0.77 0.40~0.74 なお、市場株価基準法では、2022 年3月 15 日(以下、「算定基準日」といいます。)を基準として、算定基準日の株価、算定基準日から遡る1か月間、3か月間及び6か月間の株価終値の単純平均値を採用いたしました。 みずほ証券がDCF法による算定の前提とした両社の財務予測においては、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、当社については、営業利益に関して、主としてドライバルクセグメントにおいて新型コロナウイルス感染症影響に起因した入港規制等による滞船が解消に向かいタイトな需給環境も緩和され、市況が安定化すると予想し、2023 年3月期に対 前年度比で約4割の減益想定の見込みとなっています。また、コンテナ船事業における傭船契約損失引当金の縮小やその他製品物流セグメントにおいて新型コロナウイルス感染症による影響に起因した出荷減の影響から緩やかに回復すると予想し、2024 年3月期に対前年度比で約6割の増益を見込んでおります。更に経常利益に関して、コンテナ船事業における世界的なコンテナサプライチェーンの混乱解消により逼迫した需給環境も緩和、市況水準が安定化するとの予想に基づき、2023 年3月期及び 2024 年3月期において対前年度比でそれぞれ約4割及び約7割の減益を想定した見込みとなっています。また、川崎近海汽船については、2023 年3月期に、2021 年 12 月 24 日に発表した 2022 年2月1日での宮古(八戸)/室蘭航路の休止による効果及び近海部門における足元の好調な市況により、営業利益に関して、対前年度比で約3割の増益を見込んでいます。 なお、当社及び川崎近海汽船の財務予測は、本株式交換の実施を前提としていません。 みずほ証券は、株式交換比率の算定に際して、みずほ証券が検討した全ての公開情報及び両社からみずほ証券に提供され又はみずほ証券が両社と協議した財務その他の情報で株式交換比率の算定に際して実質的な根拠となった情報の全てが、正確かつ完全なものであることに依拠し、それを前提としています。 なお、みずほ証券は、かかる情報の正確性又は完全性につき独自に検証を行っておらず、また、これらを独自に検証する責任又は義務を負いません。株式交換比率算定書に記載される内容は、みずほ証券に提供され又はみずほ証券が両社と協議した情報について、かかる情報を重大な誤りとする事項があった場合、又は株式交換比率算定書交付時点で開示されていない事実や状況若しくは株式交換比率算定書交付時点以降に発生した事実や状況(株式交換比率算定書交付時点において潜在的に存在した事実で、その後明らかになった事実を含みます。)があった場合には、異なる可能性があります。みずほ証券は、各社の経営陣が、みずほ証券に提供され(当事会社による調整内容を含む。)又はみずほ証券と協議した情報を不完全若しくは誤解を招くようなものとするような事実を一切認識していないことを前提としています。さらに、みずほ証券は、各社又はその関係会社の資産・負債(デリバティブ取引、簿外資産・負債その他の偶発債務を含みます。)又は引当につき独自に評価・鑑定を行っておらず、いかなる評価又は鑑定についても、独自に第三者から提供を受けたことはなく、また、第三者に要求していません。みずほ証券は、各社又はその関係会社の財産又は施設を検査する義務を負っておらず、また、倒産、破産等に関する法律に基づいて各社又はその関係会社の株主資本、支払能力又は公正価格についての評価を行っていません。 株式交換比率の算定に際して各社から情報の提供又は開示を受けられず、又は提供若しくは開示を受けたもののそれが各社の株式価値に及ぼす影響が現時点においては不確定なもの、又はその他の方法によってもみずほ証券が評価の基礎として使用できなかったもの若しくは使用できる確証を得られなかったものについては、みずほ証券は、みずほ証券が合理的及び適切と考える仮定を用いています。みずほ証券のかかる仮定が重要な点において事実と異なることが明らかになった場合に、それが各社の将来の財務状況にどのような影響を及ぼすかについて、みずほ証券は検証を行っていません。 なお、みずほ証券が開示を受けた財務予測その他の将来に関する情報については、両社の将来の経営成績及び財務状況に関し現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき、各社の経営陣によって合理的に準備・作成又は調整されたことを前提としています。みずほ証券は上記の前提条件及び財務予測並びに事業計画の実現可能性について独自に検証することなく、これらの前提条件及び財務予測並びに事業計画に依拠しており、株式交換比率算定書で言及される分析若しくは予想又はそれらの基礎となる仮定に関して何らの見解も表明していません。みずほ証券は、法律、規制又は税務関連の専門家ではなく、かかる事項については、両社の外部専門家が行った評価に依拠しています。 なお、本株式交換は、日本の法人税法上、課税されない取引であることを前提としています。 みずほ証券の算定結果は、みずほ証券が当社の依頼により、当社の取締役会が本株式交換比率を決定するための参考に資することを唯一の目的とし当社に提出したものであり、当該算定結果は、みずほ証券が本株式交換比率の妥当性について意見を表明するものではありません。 他方、KPMGは、当社については、同社が東京証券取引所市場第一部に上場しており市場株価が存在していることから、市場株価法を用いて算定を行いました。市場株価法においては、2022 年3月 15 日を算定基準日として、東京証券取引所市場第一部における算定基準日の終値、1か月間(2022 年2月 16日から 2022 年3月 15 日まで。)、3か月間(2021 年 12 月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)及び6か月間(2021 年9月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)の各期間の終値の単純平均値を採用しています。 川崎近海汽船については、同社が東京証券取引所市場第二部に上場しており市場株価が存在していることから市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を用いて算定を行いました。 市場株価法においては、2022 年3月 15 日を算定基準日として、東京証券取引所市場第二部における算定基準日の終値、1か月間(2022 年2月 16 日から2022 年3月 15 日まで。)、3か月間(2021 年 12 月 16 日から 2022 年3月 15日まで。)及び6か月間(2021 年9月 16 日から 2022 年3月 15 日まで。)の各期間の終値の単純平均値を採用しています。 DCF法では、川崎近海汽船が 2021 年 12 月 24 日に公表した 2021 年度中期経営計画及び 2022 年2月9日付「2022 年3月期業績予想並びに配当予想の修正に関するお知らせ」の中で公表した 2022 年3月期通期連結業績予想の修正の基礎資料として、川崎近海汽船よりKPMGが開示を受けた 2022 年3月期から 2024 年3月期までの財務予測及び将来的な事業環境見通しに基づき、評価基準日である 2021 年 12 月 31 日以降に川崎近海汽船が創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって事業価値や株式価値を評価しています。 なお継続価値の算定については、川崎近海汽船が想定する 2025 年3月期以降に継続的に創出する水準として開示を受けたキャッシュ・フローを、現在価値に割り引くことにより算出しています。割引率は 6.7%~8.1%を使用しています。なお、割引率には加重平均資本コスト(Weighted Average Cost of Capital, WACC)を使用しています。 KPMGがDCF法による算定の前提とした川崎近海汽船の財務予測及び将来的な事業環境見通しには、対前年度比において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2023 年3月期に、2021 年 12 月 24日に発表した 2022 年2月1日での宮古(八戸)/室蘭航路の休止による効果、近海部門における足元の好調な市況及びオフショア支援船部門の収支改善により、営業利益に関して、対前年度比で約3割増益となることを見込んでいます。また、本株式交換の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、川崎近海汽船の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)には加味されていません。 なお、DCF法で前提とした川崎近海汽船の財務予測及び将来的な事業環境見通しは、川崎近海汽船経営陣による現時点で得られる入手可能な情報に基づき作成されたものであり、当該財務予測については、KPMGが川崎近海汽船との間でインタビューを行う等してその内容についてレビューを行っており、下記「4(1)公正性を担保するための措置」及び「4(2)利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本特別委員会がその内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性を確認しています。 各評価手法による当社株式の1株当たりの株式価値を1とした場合の算定レンジは、以下のとおりとなります。 採用手法 当社 市場株価法 川崎近海汽船 市場株価法 DCF法 株式交換比率の算定レンジ 0.49~0.53 0.50~1.14 KPMGは、本株式交換比率の算定に際して、川崎近海汽船株式の株式価値の算定においては、川崎近海汽船から受けた情報、ヒアリングにより聴取した情報、一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの資料及び情報が全て正確かつ完全なものであること、かつ、川崎近海汽船株式の株式価値の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でKPMGに対して未開示の事実はないことを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていません。また、KPMGは、川崎近海汽船及びその子会社の資産又は負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)について個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者算定機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っていません。KPMGによる川崎近海汽船株式の株式価値の算定は、2022 年3月 15 日までの情報及び経済条件等を反映したものであり、KPMGがDCF法による評価に使用した川崎近海汽船の事業計画については、川崎近海汽船の経営陣により当該基準日時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としています。ただし、KPMGは、算定の基礎とした川崎近海汽船の事業計画について、複数回、川崎近海汽船と質疑応答を行い、その作成経緯及び川崎近海汽船の現状を把握したうえで、それらに不合理な点がないかという限りにおいて、川崎近海汽船の事業計画の合理性を確認しています。 2. 交換対価として当該種類の財産を選択した理由 当社及び川崎近海汽船は、本株式交換の対価として、当社株式を選択しました。 当社株式は、東京証券取引所市場第一部に上場しており、本株式交換後も同市場における取引機会が確保されること、また、川崎近海汽船の株主が本株式交換に伴うシナジーを享受することが期待できることから、本株式交換の対価として当社株式を選択することが適切であると判断いたしました。 3. 株式交換完全親会社の資本金及び準備金の額の相当性に関する事項 本株式交換により増加する当社の資本金及び準備金の額は、会社計算規則第 39 条の規定に従い当社が別途適当に定める額とします。この取扱いは、法令及び当社の資本政策に鑑み、相当であると判断しています。 4. 株式交換完全子会社の株主の利益を害さないように留意した事項 (1) 公正性を担保するための措置 両社は、当社が川崎近海汽船の発行済株式数(2,952,500 株)から自己株式数(17,019 株)を減じた株式数の 47.82%に相当する 1,404,000 株の川崎近海汽船株式を保有する(2021 年9月 30 日現在)同社の親会社であること、及び川崎近海汽船において当社出身の取締役が存在すること等から、本株式交換の公正性を担保する必要があると判断し、下記の措置を実施しています。 ① 独立した第三者算定機関からの株式交換比率算定書の取得 当社は、当社及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関であるみずほ証券から、2022 年3月 15 日付で、本株式交換比率に関する算定書を取得いたしました。算定書の概要は上記「1(2)②算定に関する事項」をご参照ください。なお、当社は、みずほ証券から、本株式交換比率が当社の株主にとって財務的見地より公正である旨の評価(フェアネス・オピニオン)を取得していません。他方、川崎近海汽船は、当社及び川崎近海汽船から独立した第三者算定機関であるKPMGから、2022 年3月 15 日付で、本株式交換に関する算定書を取得いたしました。算定書の概要は上記「1(2)②算定に関する事項」をご参照ください。なお、川崎近海汽船は、KPMGから、本株式交換比率が川崎近海汽船の株主にとって財務的見地より公正である旨の評価(フェアネス・オピニオン)を取得していません。 ② 独立した法律事務所からの助言 当社は、本株式交換のリーガル・アドバイザーとして、西村あさひ法律事務所を選任し、本株式交換の諸手続及び取締役会の意思決定の方法・過程等について、法的な観点から助言を受けています。なお、西村あさひ法律事務所は、当社及び川崎近海汽船との間で重要な利害関係を有しません。 他方、川崎近海汽船は、本株式交換のリーガル・アドバイザーとして、長 島・大野・常松法律事務所を選任し、本株式交換の諸手続及び取締役会の意思決定の方法・過程等について、法的な観点から助言を受けています。なお、長島・大野・常松法律事務所は、当社及び川崎近海汽船との間で重要な利害関係を有しません。 (2) 利益相反を回避するための措置 当社が川崎近海汽船の発行済株式数(2,952,500 株)から自己株式数(17,019株)を減じた株式数の 47.82%に相当する 1,404,000 株の川崎近海汽船株式を保有する(2021 年9月 30 日現在)同社の親会社であることから、川崎近海汽船は、本株式交換に関し、利益相反を回避するため、以下の措置を講じています。 ① 川崎近海汽船における利害関係を有しない特別委員会からの本答申書の取得 川崎近海汽船の取締役会は、当社による完全子会社化の条件等に関する具体的な交渉・協議を開始するに先立って、完全子会社化に係る川崎近海汽船の意思決定に慎重を期し、また、川崎近海汽船の取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、川崎近海汽船の取締役会において当社に完全子会社化される旨の決定をすることが川崎近海汽船の少数株主にとって不利益なものであるかどうかについての意見を取得することを目的として、当社と利害関係を有しない川崎近海汽船の社外取締役であり、かつ、独立役員である陶浪隆生氏、並びに、当社と利害関係を有しない川崎近海汽船の社外監査役であり、かつ、独立役員である鈴木修一氏及び倉富正敏氏の3名によって構成される本特別委員会を 2021 年2月 26 日に設置し、本特別委員会に対し、①川崎近海汽船が当社に対して提供を要請する情報が十分であり、適切であるか否か、②当社が提供する情報が十分であるか否か、③完全子会社化の目的が、川崎近海汽船の企業価値の向上に資するものとして合理性があるか否か、④完全子会社化の手法・取引条件(対価の種類を含む。)が妥当であるか否か、⑤完全子会社化の手続が公正であるか否か(いかなる公正性担保措置を講じるべきかを含む。)、⑥③乃至⑤を踏まえて、完全子会社化が川崎近海汽船の少数株主にとって不利益でないか否か、⑦③乃至⑥を踏まえて、完全子会社化されることの是非を諮問しました。 なお、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定報酬を支払うものとされております。 本特別委員会は、2021 年2月 26 日の設置以降、2022 年3月 16 日までの間に、合計 17 回、合計 16 時間以上にわたって開催され、審議等を行いました。また、本特別委員会として、川崎近海汽船経営陣及びそのアドバイザーが開催した全体会議にも合計 44 回、合計 67 時間以上にわたって出席し、意見を述べる等しました。また、各会日間においても電子メールや電話を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定を行う等し、本諮間事項について、慎重に審譲及び検討を行いました。本特別委員会は、本特別委員会のリーガル・アドバイザーとして独立性、専門性及び実績等を確認した上で中村・角田・松本法律事務所を選任し、また、川崎近海汽船のリーガル・アドバイザーである長島・大野・常松法律事務所及び川崎近海汽船のファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるKPMGについて、それぞれその独立性及び実績等を確認した 上でその選任を承認するとともに、川崎近海汽船が社内に構築した本株式交換の検討体制について独立性の観点から間題がないことを確認の上、承認しました。また、その上で、本特別委員会は、川崎近海汽船経営陣から、DCF法による株式価値の算定において基礎とされる本事業計画について、その策定過程において複数回に亘り事業計画案の数値概要、その前提となる経営環境、事業分野ごとの目標・基本戦略・具体的な施策等の説明を受け、質疑応答を行い、KPMGの財務的な観点からの助言等も踏まえて本事業計画の合理性を確認の上、承認しております。 また、当社からの本株式交換の提案について、川崎近海汽船は、当社に対し本株式交換によって期待されるシナジー効果、川崎近海汽船の将来の収支、CF、財務改善等の見込みとその判断根拠、本株式交換実施後の経営方針その他に関して複数回に亘り説明を求め、当社は説明資料の交付及び説明会の開催をする等して説明を行いました。さらに、本特別委員会は、川崎近海汽船の経営陣と協議を重ね、当社に対する質問事項や情報提供要請事項の検討及び当社による回答内容の精査を行いました。また、本特別委員会は、川崎近海汽船の経営陣から、川崎近海汽船の経営環境・経営課題に関する現状認識、本株式交換の必要性、本株式交換により期待されるシナジー効果、本株式交換によるデメリット、本株式交換後の経営方針及び体制等について説明を受け、質疑応答を行いました。 さらに、本特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所から、本株式交換において手続の公正性を担保するために講じるべき措置、本株式交換の諸手続及び本株式交換に係る特別委員会の審議の方法や過程等について助言を受け、川崎近海汽船及び本特別委員会は、長島・大野・常松法律事務所から、本株式交換において手続の公正性を担保するために講じるべき措置、本株式交換の諸手続及び本株式交換に係る当社の意思決定の方法及びその過程、株式交換契約の条件、開示等について法的観点からの助言を得ており、また、長島・大野・常松法律事務所が実施した本株式交換に関する簡易法務デュー・ディリジェンスの結果の報告を受けています。また、本特別委員会は、KPMGから株式交換比率に関する算定報告書等の開示を受け、KPMGが行った株式交換比率の算定に係る算定手法の採用理由、当社及び川崎近海汽船の市場株価推移、DCF法による算定の主要な前提条件(割引率の算出根拠を含みます。)、各算定手法による算定結果等について説明を受け、質疑応答を行い、KPMGによる株式交換比率の算定結果の合理性を確認しております。 また、本特別委員会は、当社からの株式交換比率の提案内容及び交渉状況等について、KPMGから適時に報告を受けるとともに、KPMGから近時の類似事例におけるプレミアム水準等の説明を含む財務的観点からの助言を受け、川崎近海汽船に提案する具体的な株式交換比率を含む交渉方針について審議・検討した上で承認し、指示や要請を行う等して、当社との株式交換比率等の条件交渉に実質的に関与いたしました。 本特別委員会は、かかる経緯の下、上記諮問事項について、慎重に審議、検討をした結果、本株式交換を行うとの決議を川崎近海汽船の取締役会が行うことは、川崎近海汽船の少数株主にとって不利益なものではないと認められる旨の本答申書を 2022 年3月 16 日付で川崎近海汽船の取締役会に提出しています。 なお、本答申書の概要は以下のとおりです。 (a)答申内容 上記諮問事項①・②につき、川崎近海汽船の完全子会社化の条件等に関する具体的な交渉・協議の過程で、川崎近海汽船の経営陣より当社に対して十分かつ適切に、情報提供の要請がなされ、当該要請に対し、当社からは十分かつ適切な情報が提供され、上記諮問事項③につき、川崎近海汽船の完全子会社化の目的はその企業価値向上に資するものとして合理性があり、上記諮問事項④・⑤につき、川崎近海汽船の完全子会社化の手法・取引条件(対価の種類を含む。)は妥当であり、公正性担保措置を講じた点を含め、完全子会社化の手続は公正であり、以上を踏まえ、上記諮問事項⑥・⑦につき、完全子会社化は川崎近海汽船の少数株主にとって不利益でなく、その実施を決定することは妥当であると思料する。 (b)検討 本株式交換はいわゆる支配株主による従属会社の買収に当たり、川崎近海汽船の支配株主である当社と川崎近海汽船の一般株主との間に構造的な利益相反の問題と情報の非対称性の問題が類型的に存在する。そこで、当委員会は、中村・角田・松本法律事務所の法的助言等に基づき、これらの問題に対するベストプラクティスを示した経済産業省の 2019 年6月 28 日付「公正な M&A の在り方に関する指針―企業価値の向上と株主利益の確保に向けて―」(以下「M&A 指針」という。)を十分に踏まえながら、特に M&A 指針において尊重されるべき原則として掲げられている、川崎近海汽船の企業価値の向上に資するかという観点(上記諮問事項③)、及び公正な手続を通じた一般株主利益の確保という観点(上記諮問事項④・⑤)を中心に検討することが適切であると判断した。 第1に、上記諮問事項③との関係で、本株式交換が川崎近海汽船の企業価値の向上に資するかという観点について検討するに、本株式交換の実施目的については、当社と川崎近海汽船の間で、共通認識が形成されており、当該認識が川崎近海汽船経営陣の見解であることを確認し、その見解に不合理な点は見当たらない。 もっとも、本株式交換の実施に対しては、当初、川崎近海汽船取締役会の総意として、(i)当社との協働によるグループシナジーの創出が必要であることは認識しつつも、一定のグループシナジーの創出は従来の資本関係のままでも達成可能であると考え、(ii)完全子会社化により、上場会社としての独立性が失われることのデメリットが大きいと評価するとともに、(iii)当社の将来における経営成績及び財政状態の不確実性が高いと評価していたという経緯がある。 しかし、上記(i)・(ii)については、川崎近海汽船の業務執行を担う経営陣より、昨年来のパンデミックの影響により、安定収益を支えてきたフェリー事業の環境が厳しくなっていることに加え、特に近海事業・オフショア事業においても川崎近海汽船独自の経営資源の不足から当社の人的資本・技術・その他の経営資源への依存性が高まっており、完全子会社化が川崎近海汽船の持続的成長に不可欠と考えている旨の見解が表明された。当該見解 は、完全子会社化によってこれまで以上に当社からの経営資源のサポートが期待でき、完全子会社化が川崎近海汽船の企業価値向上にとって最善の判断であることを強調するものであり、当委員会としても当該見解を尊重すべきと判断するに至った。 また、上記(iii)については、最近3年間の当社の経営成績及び財政状態の推移、並びに当社から説明された同社の財務予測を考慮すれば、同社の将来における経営成績及び財政状態の不確実性に対する懸念は後退したものと判断するに至った。 以上の検討を経て、本特別委員会は本株式交換の実施につき、川崎近海汽船の企業価値向上に資すると評価する。 第2に、上記諮問事項④との関係で、本株式交換の取引条件の妥当性について検討するに、(i)完全子会社化の手法である株式交換は、非上場化の取引においては一般的に採用されている方法であり、合理性があると考えられる。また、(ii)株式交換における対価の種類については、川崎近海汽船の一般株主は本株式交換後に当社の株主としてその株式の保有を継続する選択肢が提供され、その株式の保有を通じて本株式交換のシナジーを享受することができることから、当社株式を株式交換の対価とすることには合理性があると考えられること、(iii)KPMGから取得した株式交換比率に関する算定報告書におけるDCF法による算定の基礎とされている川崎近海汽船の本事業計画の策定目的、策定手続及び内容につき特に不合理な点は認められないこと、(iv)KPMGから取得した株式交換比率に関する算定報告書について、算定方法及び内容のいずれにおいても不合理な点は認められず、信用できるものと判断するところ、本株式交換比率は、かかる算定報告書における、川崎近海汽船株式を市場株価法によって算定した場合の評価レンジを上回り、かつ、川崎近海汽船株式をDCF法によって算定した場合の評価レンジの範囲内であること、(v)本株式交換比率は、類似事例と同等以上の水準のプレミアムが付されていると認められること、(vi)本特別委員会は、川崎近海汽船と当社との間の株式交換比率等の本株式交換の取引条件に関する協議・交渉過程において実質的に関与しており、一般株主にとってできる限り有利な取引条件で本株式交換が行われることを目指して合理的な努力が行われる状況、すなわち独立当事者間取引と同視し得る状況が確保され、真摯な交渉が行われた上で本株式交換比率に合意したものと認められることから、完全子会社化の手法及び取引条件は、対価の種類を含め、妥当であると認められる。 第3に、上記諮問事項⑤との関係で、本株式交換の実施に向けた協議・交渉の過程において、公正な手続を通じた一般株主利益の確保が図られたかという観点について検討するに、本株式交換においては、(i)川崎近海汽船において独立した本特別委員会が設置され、有効に機能したものと認められること、(ii)川崎近海汽船は、外部専門家の独立した専門的助言を取得しているものと認められること、(iii)川崎近海汽船は、本株式交換についての判断の基礎として、専門性を有する独立した第三者評価機関からの株式交換比率算定書を取得しているものと認められること、(iv)川崎近海汽船においては、川崎近海汽船の経営陣が利害関係なく、当社から独立した立場で検討・交渉等を行うことができることにつき信頼可能であり、実際にも独立し た立場での検討・交渉等が行われたものと認められること、(v)本株式交換においてはいわゆる間接的なマーケット・チェックが行われているものと認められること、(vi)本株式交換においてはマジョリティ・オブ・マイノリティ条件の設定はなされていないものの、本株式交換は川崎近海汽船の企業価値の向上に資すると考えられ、本株式交換にお

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